安息日学校部

第3課 聴覚しょうがい者用 小濱守宏

2022年第1期「主のために管理する-主がおいでになるその日まで

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第3課  什一の契約 小濱守宏

 

1.安息日午後

今週のポイント

今週は、マラキ3章10節に代表される収入の十分の一を神様にお返しする什一について学びます。什一は、今を生きる私たちにどの様な関係があるのか調べてみます。

 

2.日曜日:什一は十分の一

私たちが持っているすべての財産(お金や車など)は、元々は、神様のもので、私たちはそれを管理していることを覚えたいと思います。レビ記27:30には、その事がわかりやすく説明されています。「土地から取れる収穫量の十分の一は、穀物であれ、果実であれ、主のものである。それは聖なるもので主に属す。」と。

この什一の制度は、モーセの時代のはるか400年前にすでに存在していました。悪い王たちにロトの一族が誘拐され、アブラハムがロトの一族を救出した後にメルギゼデク(いと高き神の祭司)に什一を献げ感謝を表しました。

什一は、神様に感謝し神様に従っていきたい、という思いが形に表れた素晴らしい行為です。

 

3.月曜日:倉はどこにあるのか

私たちは、収入の十分の一をどこに納めるのでしょうか?

旧約の時代は、「見よ、わたしは、イスラエルでささげられるすべての十分の一をレビの子らの嗣業として与える。これは、彼らが臨在の幕屋の作業をする報酬である。」と民数記18:21にあるように神様が臨在する幕屋、神殿に納めました。

では、私たちはどこに納めるのでしょうか?

昔のイスラエルの人々は、祭りごとにエルサレムに行き、神殿で什一と献金を納めていました。現在は私たちが礼拝に出席している教会を通して、什一と献金を世界に送るシステムがありますので、私たちは地元の教会に什一と献金を献げます。

 

4.火曜日:什一の目的

什一の目的の一つは、神が什一を通して私たちにお金の使い方を教えてくださるためです。

二番目の目的は、古代イスラエルの宗教行事を行っていたレビ人を支えるです。つまり什一は、神様と人の執り成しの働きや福音伝道のために用いられています。この目的は今も昔と同じです。

三番目の目的は、「主イエス御自身が『受けるよりは与える方が幸いである』と言われた」と使徒言行録20:35にあるように、与える祝福を体験するためです。主イエスと同じ歩みをすることによって信仰は成長し、神様と同じ御姿に変えられていくのです。

 

5.水曜日:什一を総収入から、あるいは実質収入から献げるか

「十分の一の献げ物をすべて倉に運び」(マラキ3:10)は神のご命令です。什一は主の物です。ここは重要です。私の物ではなく、神の物であると理解すると、スムーズにお返ししたいという心が与えられます。収入の十分の一、税金や保険料金、天引きされる前の金額が私たちの収入です。総収入(天引きされる前の収入)の十分の一は、神様にお返しましょう。

什一は、自分自身にも祝福が返ってきます。列王記上17章は、エリヤと貧しい母子家庭の女性との会話です。やもめ(母子家庭のお母さん)は、最後の食事を息子と食べるつもりでした。残り少ない食事をエリヤが要求しました。皆さんならどうしますか? この女性は、15節に「やもめは行って、エリヤの言葉どおりにした。」とあります。やもめは、信仰を働かせました。信仰を働かせた結果、16節に「主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり、壺の粉は尽きることなく、瓶の油もなくならなかった。」とあります。神様の祝福は、絶大です。絶望に見える時でも祝福は、必ず与えられます。私たちもやもめの信仰をお手本とします。

 

6.木曜日:正直な、または忠実な什一

私たちは、神の子です。神の子は、「・・キリストに仕える者・・管理者・・」「・・忠実・・」(1コリント4:1―2)な者です。神の子は、什一を通して神様に栄光を表します。

私たちは、神様に忠実でありたいと願います。マタイの25章のタラントの譬えのように神様を恐れ、タラントを使わずに土に埋める様な事はしたくありません。神様から預かっているタラントを使って近隣の人々、家族、友人の必要を満たしたいと願います。

私たちは、神様から、タラントを管理する特権を与えられていると同時に、責任も負わされています。「主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。』・・」(マタイ25:23)と言われる日を楽しみに励みます。

 

7.金曜日:まとめ

「もし神の民の什一のすべてを・・その聖なる目的のために贈り物と捧げ物は10倍に増し加えられるでしょう。そして神と人との間の通路は開かれたままになるでしょう。」(『教会への証』第4巻474ページ、英文)、「もし私たちが忠実に什一とその他の献げ物をささげるなら、神は、私たちの献げ物を10倍にして私たちを祝福されるのです」(ガイド26ぺージ)という約束を覚えたいと思います。また、マラキ3:10(口語訳)では「わたしの宮に食物のあるように、十分の一全部をわたしの倉に携えてきなさい。これをもってわたしを試み、わたしが天の窓を開いて、あふるる恵みを、あなたがたに注ぐか否かを見なさいと、万軍の主は言われる。」とあります。

福音を伝えるために什一は使われます。そして、献げた私たちも同じ様に祝福を受けます。マラキ書の中で「これをもってわたしを試み」とあるように神様を試すことができる唯一の約束が書かれています。この約束を実践してみませんか、神様の恵みを一緒に体験しましょう。