安息日学校部

第12課 聴覚しょうがい者用 磯部 豊喜

2023年第2期「三つの宇宙的メッセージ

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第12課  神の印と獣の印(その2)磯部 豊喜

 

1.安息日午後

今週のタイトルは「神の印と獣の印」で、前回の続きとなります。

「印」というのは何でしょうか。それは「印鑑」を思います。近年日本では印鑑をせずに済む方法が考えられていますが、それでもとても大切な約束ごとをする場合に印鑑は欠かせないものです。「印」はその人を明らかにするものだからです。

実は、黙示録の世界には二つの大きなものがあり、それは「神の印」か「獣の印」です。人類全員が生まれながらに知らずして持っているのは「神の印」ではなく「獣の印」です。日本で生まれた人がそのまま「日本国民」であるように、この世界に生まれた人類は全員が悲しいことに「獣の印」を持っています。

しかし神の御子イエス・キリストが来られました。イエス・キリストを信じ「聖書の言葉の通り」に歩むことを選ぶ時に、私たちはどんな人でも「神の印」を持つ人に変えられます。

 

2.日曜日:致命的な傷

聖書が記している「神の印」とは、創造の記念日である第七日安息日と大きなつながりがあります。第七日安息日は、罪を犯す(神様の戒めを破り、神の保護から離れる)前に人類の祖先アダムとエバに、与えられていた創造の記念日です。

第七日安息日は、神様と深く交わり人生を豊かに楽しむために神が用意されたものでした。ところが神様から離れた人々は、祝福に満ちた聖なる日である第七日安息日を忘れてしまいました。「神の印」を見失った人々は、人類の敵である悪魔が用意した「獣の印」の生活に入ってしまうのです。

黙示録では、これが第七日安息日に対抗する教えとなって表されています。それが黙示録に記された「獣の印」で、日曜日を聖日とする教えです。

歴史の中では、名目的にクリスチャンとなったローマ皇帝コンスタンティヌスが、日曜休業令(太陽を礼拝する日)を出しました。それを受け継いだローマ教会は、日曜日を聖なる日としてクリスチャンの守る日とします。

ところが日曜日を聖なる日とする教えは聖書のどこにも書かれていません。聖書が記す聖なる日は第七日安息日です。第七日安息日は、金曜日の日没~土曜日の日没までの一日です。

さて、ローマ教会の指導者はローマ教皇です。教皇は長い間、歴史の舞台の中心にいました。その期間が538年から1798年(聖書預言の1260日→1260年)です。1798年に教皇ピウス6世は、フランスのナポレオン軍の将軍ペルティエにとって捕らえられ、獄中で死に致命的な傷を受けました。

 

3.月曜日:背教

ところが、ローマ教皇は、イタリアのムッソリーニの時に、再びその地位に戻ることが出来ました。そして歴史の終わりまで、その力を広げます。

使徒パウロは、世界の終わりが近づく時に、聖書から離れた教えを持つ者のことを「背教」(聖書の教えに背く)とか「不法の者」(神の律法である十戒を守らない者)とか呼んでいます。「不法の者」は神ではないのに自分を神であると呼ばれることを喜び、人々に拝まれる者になります。

ですが本当の神はこの世界を創造され、第七日安息日を定められた神以外にはいません。第七日は、創造の神を表しているので、「不法の者」は第七日安息日とは異なる日を考えました。それが日曜日を聖日とすることです。

 

4.火曜日:サタンの最終戦略

黙示録17章12~14節に「十本の角」のことが書かれています。これは「十人の王」を指し、獣であらわされた者に従い、小羊(イエス)と戦うと書かれています。しかし小羊なるイエスに勝利することはありません。聖書にはどちらが勝利するのかは、はっきりと書かれています。

昔、「ローマ皇帝コンスタンティヌス」そして「ローマ教皇」によって「日曜日の聖日」は始まりましたが、歴史は繰り返します。再び「日曜日が聖日」として力を得るでしょう。そしてこれが終わりの時代の「獣の印」となります。

 

5.水曜日:獣の刻印

「獣の刻印」は人間の「額と手」に押されます。その意味は、額は「脳(思想=考え)」に書き込まれることを指し、手はその人の「行為(手のわざ)」を指します。「日曜日」はローマ教会の権威の「刻印」です。カトリック教会は今もその教えの中に「神が教会に与えた権威によって、土曜日安息日を日曜日に変えた」と主張しています。

私はこの目でカトリック教会の本から、聖書の十戒が完全に変えられていることを見ました。カトリック教会は「偶像を造り、これを拝んではならない」と書いている第2条をなくし聖像を造りました。第4条の「安息日を聖とせよ」の教えを第3条にし、第10条の「むさぼりの罪」二つに分け、聖書とは異なる十戒を作っています。

さらに「安息日を日曜日」にしました。これらは聖書の教えではありません。「聖書の言葉の通り」でないので、日曜日の神聖化は「獣の印」となります。

 

6.木曜日:安息日の試み

出エジプト記20章8~11節は第七日安息日を聖とすることがはっきりと書かれています。ここには三つのポイントがあります。

①「あなたの神、主」とある刻印者の名前、

②「(すべてのものを)造られた」創造主という刻印者の照合、

③「天と地と海とそこにあるすべてのもの」という刻印者の領域、

がそうです。「神の印」も、私たちの額(脳)と手(行為)に押されます。「第七日安息日を守らなければ…」、ではなく守ることが当然のようになるのです。「神の印」を押される忠実な人々は、「神の戒めを守り、イエスを信じる信仰」によって「聖書の教えの通り」を歩もうとします。

 

7.金曜日:さらなる研究

第七日安息日を主の聖なる日として尊ぶことは、イエス様の再臨の前にはとても大切なものとなるでしょう。ですがこの日を守るには、イエスへの信仰(信頼)が必要です。イエス様は私たちが第七日安息日を大切にする決心をするときに守れるように助けて下さいます。

私たちはサタンの落とし子である「獣の印=日曜日神聖化」の教えに流されてはなりません。むしろ「神の印=第七日安息日(土曜日)」の聖書の教えを大切にしなくてはなりません。