-60日の祈り- 1月2日(土) 44日目
バプテスマの証 - 九州地区の信徒の証(匿名)
「40時間の断食祈祷」を閉じる直前に、祈りの重荷が一人の参加者に与えられました。それは、同時期にバプテスマを受けながら、20年近く長欠となっていた友人Kさんの信仰の回復です。その場にいた数人と牧師が共に祈り、その日は解散となりました。
数日後の夕暮れ時、祈祷会の準備をしていると、教会のロビーに見慣れない女性が座っていることに気が付きました。誰だろう? そう思って声をかけると、驚いたことに、その女性はあの時に祈ったKさんだったのです。
Kさんによると、その日の夕方に携帯を見ていた時、何かの拍子に、教会の友人から以前にもらった数年前の講演会案内の写真が画面に出てきたそうです。その写真をじっと見つめた彼女は、約20年ぶりに教会にやってきたと言うのです。
話を終えた後、Kさんは「私はイエス・キリストを神だと思えないんです」と呟きました。バプテスマは受けたが、それは友人と一緒だからであり、これまでキリストを神として考えたことはない。だから「イエス・キリストの御名によって祈る」ことはどうしてもできないと。
しかし同時にKさんは、教会の友人が持つ信仰の姿勢を尊敬しており、もしキリストが本物ならそれを信じられるようになりたいとも願っているのです。そして牧師に「どうしたらいいでしょう?」と質問したのです。
以下がその時の会話の内容です。
牧師 「Kさん。祈ること無しにキリストを知ることは不可能です。キリストの御名を口にできないなら、せめて『神』とか『主』と置き換えてでも祈り始めて下さい」
Kさん 「そんな祈りでも良いのですか?」
牧師 「良くはないですけど、祈らないよりはいくぶんましです。早速ですが、明日の朝6時に教会で早天祈祷会があるのでぜひ来て下さい」
Kさん 「分かりました…」
次の日から、Kさんはほとんど休むことなく毎週、早天祈祷会に出席されました。表情は暗く、祈りも一言二言だけ。口を開けばネガティブな言葉ばかり。それでも毎週出席し、誰かの祈りを聞き、少しずつ祈りの中でキリストを学んでいきました。
それから数カ月後、鹿児島教会では12日間の連続講演会(2019年)が行われました。礼拝には出席しないKさんでしたが、講演会にはほぼ毎日出席し、日に日に表情が変わっていきました。これまでの祈りがキリストの声となり、彼女の心に迫っていくのが手にとるように分かりました。
講演会が終わった次の週の早天祈祷会で、Kさんはこれまでとは違う言葉で祈りました。「イエス・キリストの御名によって」はっきり、そう祈ったのです。
その後Kさんは牧師に「キリストが自分の神であると分かりました。これからはキリストと共に新たに歩みたいです」そう話して、再バプテスマの促しにも「はい」と応えられたのでした。
主は祈る人の心を変えられます。キリストは祈りに聞く人の心を砕き、そこに住んでくださるお方です。主の御名を賛美します。ハレルヤ!
【祈りの課題】
- 「たとい千人はあなたのかたわらに倒れ、万人があなたの右に倒れても、その災いはあなたに近づくことはない。」詩篇91:7の約束を神様が果たしてくださるように祈り求めましょう。
- 困難の中にある患者を慰め、彼らの心に希望を与えるために働いている、アドベンチスト病院付きのチャプレンのためにお祈りしましょう。
- 中近東やアジアにおいて、信仰のために迫害を受けている人々のためにお祈りしましょう。彼らが勇気をもって堅く立ち、迫害する者に対してもキリストの愛を示すことができるようにお祈りしましょう。
- 教会に「後の雨」が降り注ぐように熱心にお祈りしましょう。福音のメッセージが世界の果てまで届けられ、キリストの再臨を早めることができるからです。
【教団定時総会のために】
- 教団定時総会のために。神様のご計画が表されるように祈りましょう。
- 私のチャレンジと決心に、神様が知恵を与えてくださるように祈りましょう。
- 私たちの教会、地域の教会、世界中の教会の働きを神様が祝福してくださるように祈りましょう。
【総会ミニ知識】
1996年の第33回教団総会の決議に基づき、教団組織研究特別委員会等で検討を重ね、1998年12月に教団臨時総会が行われました。そこで、従来教区が果たしていた総務、財務、部局の機能を教団に統合し、教区は教会を通して行う宣教に専念すること、教団には伝道局長、教育局長、事業局長を置くことが決議されました。この教団と教区との関係は、教会員が2万人になる時までとし、その時点で従来の形に戻すかどうかを検討することになります。全国の教会員数が1万5千名弱の現在もこの組織形態が続いています。