セブンスデー・アドベンチスト教会

第71日—祈りの課題—2020年6月13日 土曜日

第71日—祈りの課題—2020年6月13日 土曜日

第71日—祈りの課題—2020年6月13日 土曜日

100日間の祈り 第11週

突然の嵐があなたを襲うとき

ポール・ダイシンガー
(米国テネシー州在住。彼と妻のナターシャはビジネスでガーデニングを営み、人々に農業を教えている)

息子のイーサンをちょうど昼寝させた直後のことでした。その日は朝から良く晴れた日で、幾分涼しくなった夕刻の風の中、いくつかの雲が空にうずを巻いているのが見えました。しかし、次の瞬間に起きた、周囲の風景を一変させるほどの出来事は、驚くほどあっという間の出来事だったのです。

妻のナターシャがリビングで私を呼んだとき、イーサンはようやく寝たばかりでした。寝室を出た私が窓越しに外を眺めると、信じられないような強風が吹きつけていることに気がつきました。空はみるみるうちに暗黒に染まっていきます。やがて近所の森の木の枝がポキポキと折れる音が聞こえ、折れた枝が家の脇の壁に飛んできました。家の反対側を見ると、私の所有するビニールハウスが、まるで皮をむかれるように剥がされて、プラスチックの骨組みは全部吹き飛ばされていました。天気を確認しようと受話器を持ちあげましたが、インターネットはすでに切断されていました。

「ハニー、準備はできてる?」ナターシャの声が聞こえました。「もちろん」と私は答えました。

私たちは寝ているイーサンをベッドから抱え上げると、ノートPCをバックパックに詰め込み、車に向かって一目散に突進しました。折れた枝が飛んでこないか、倒木で道が塞がれていないかと心配しながらひたすら車を走らせました。両親の家に向かって走っている間中、私たちは祈り続けました。嵐がおさまるのを待つには、両親の家の地下室に避難するほうが安全だったのです。幹線道路は倒木で塞がれていたために、別の道を進まなければなりませんでしたが、幸運にも私たちは上手に迂回することができました。雨はすでに土砂降り状態になっていました。視界を遮るほどの豪雨と荒れ狂う突風を抜けて、ようやく私たちは両親の家の地下室にたどり着くことができたのです。みんな無事でした。

おかしなことに、私たちのうち誰も、嵐が来ることに気づいていませんでした。誰一人です。叔父はトラクターに乗って農作業をしていたのですが、それをそのまま放り出して家に飛び込みました。彼もビニールハウスを所有していましたが、同じように全部引き剥がされて、一つは象に踏みつぶされたような悲惨な状態になっていました。嵐は突然襲いかかりましたが、誰も準備ができていなかったのです。

突然の嵐の中で、みんなが無事でだったことは何よりの幸せでした。新型コロナウィルスのパンデミックも、何一つ準備のできていない世界を突然襲いましたが、聖書の預言によれば、このような嵐は今後も増えていくことを私たちは知らされています。問題は、私たちが嵐に対して「どのように備えることができるか」ということです。

正直にお話すれば、ガーデナーである自分は、自然に対してまったく無力であることを思い知らされました。風も雨も、太陽も雪も、――私たちには何一つコントロールすることができません。天気予報を正確に知ることができていれば、それなりの対策を立てる事ができたかもしれません。しかし予測できない出来事が次々に起こる世の中です。このような嵐に、どう備えたらよいのでしょうか?

できることをお教えしましょう。まず私たちは祈ることができます。私たちはどんなに理解できないような問題が起きたとしても、神様がすべての主導権を握っていらっしゃることを知っています。ですから、私たちは再び立ち上がって進むことができるのです。人生が崩れ落ちたように感じることがあったとしても、私たちは立ち上がらなければなりません。人生の嵐は私たちをノックダウンさせるかもしれません。それでも神様の手にすがって、私たちは前進しなければならないのです。

私たち親子にとって、ビニールハウスは小さな損失でした。修理に少しの時間とお金はかかりましたが、数日間のうちに元通りにすることができました。以前よりも強い補強を施して――同じような嵐が襲ってきたとしても、今度は大丈夫であってほしいと願っています。

しかし人生に起きる嵐についてはどうでしょう? コロナウィルスによって肉体的、精神的、経済的、霊的な嵐が吹き荒れたとしたらどうでしょうか? あなたはどのように対応し、どのように立ち直りますか? あなたは将来起きる嵐に備えて何ができるでしょうか? あなたの手には負えない諸事件が起きた時に、あなたは誰に力と慰めを求めるでしょうか?

キリストは人生という船の錨(いかり)であり希望です。私たちは、言葉によって嵐を鎮めることのできる平和の君に従っているのです。人生の嵐を乗り越え、終わりの時まで導いてくださるキリストに信頼して歩いていくことができます。今日、あなたの心にキリストをお迎えしませんか?

「堅固な思いを、あなたは平和に守られる あなたに信頼せよ、平和に。どこまでも主に信頼せよ、主こそとこしえの岩」 (©日本聖書協会) イザヤ26:3、4

瞑想しましょう:
世界的なパンデミックに見舞われた時、あなたはどのように対応しましたか? この経験はキリストを信じる信仰にどのような影響を与えましたか? あるいは与えませんでしたか? 将来起こる人生の嵐に対して、すべてをキリストに委ねる決心がありますか? 永遠の岩であられるキリストをあなたは信頼できますか?

実践しましょう:
まだ完全に神様に明け渡しきれていないものや、あなた自身がコントロールしたいと望んでいる罪を、神様に示していただけるようにお祈りしましょう。神様があなたを赦し、信仰を強めてくださるように求めましょう。このコロナウィルスの危機は、あなたの信仰に何が欠けているかに気づかせてくれたことでしょう。愛するキリストにすべてを明け渡し、将来、人生の嵐にあったときにも彼を信頼することができるように祈り求めましょう。

賛美の報告:

大きな祝福が二つありました! 私は町の開業医と聖書研究を始めましたが、コロナウィルスの自粛期間のおかげで、私たちはこれまで以上に勉強に集中することができました。教会が再開される前に、彼女はバプテスマを受けることを決心しました。個人的には、今年の旅行を全部キャンセルしなければならなくなり残念でしたが、これまでより祈り、聖書を読み、書き、能率的に働くことができました。大きな悲嘆の後には、大きな祝福が待っていました。(アレックスより)

2週間前に主人と私が乗った車が土砂崩れにあい、土砂の中に埋もれてしまいました。携帯の電波も届かず、どう考えても脱出は不可能な状況でした。私たちは神様に祈りました。祈り終えると、神様は私に賛美歌を歌うように促されました。私たちが車の中で歌い始めるとすぐに、車を掘りおこそうとする人々の声が聞こえたのです。神様は私たちの祈りに答えてくださいました。神様は素晴らしいお方です! そしていつも私たち夫婦と一緒にいてくださるので、私は彼が大好きです。(リベカより)

祈りの課題

  1. パンデミックによって仕事を失った兄弟姉妹のためにお祈りしましょう。

  2. コロンビア郊外に住んで、人々をキリストに導くために奉仕しているマグダレナと彼女の夫のためにお祈りしましょう。彼らは毎週集会を開くための場所を求めています。

  3. 事情は違っても、集会を行う場所や建物を求めている世界中の信徒のためにお祈りしましょう。

  4. ワンイヤーミッションのボランティアたちは、スペイン語を学び、チリの生活と文化に順応しながら、ハイチからの移住民のために奉仕しています。彼らのためにお祈りしましょう。