セブンスデー・アドベンチスト教会

第29日—祈りの課題—2020年5月2日 土曜日

第29日—祈りの課題—2020年5月2日 土曜日

第29日—祈りの課題—2020年5月2日 土曜日

100日間の祈り】

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常に開いている

ランディー・マクスウェル

数週間前の日曜日、妻のスゼットと私は家の中で自粛するのに飽きあきして、下町のランディングに行ってみることにしました。そこは私たちが住むワシントン州レントン市の大型ショッピングモールで、商店、レストラン、公共事務所、大きな映画館などが集まっている場所です。

一番行きたかったメガネ店には、「コロナウィルスのため臨時休業」のサインが扉に出されていました。車で回ってみると、休業していた店はここだけではなく、「Ross」というお店も、スポーツショップの「Dick’s」も「Marshall’s」も「World Market」も閉まっていました。駐車場はゴーストタウンのように閑散としていました。目に見えないウィルスの恐怖が、買物客や車の数をこれほど激減させる力を持っていることを実感しました。

数日前、ジェイ・インスリー知事が外出自粛令を発布すると、実質的にワシントン全州が閉鎖されてしまいました。私は家の中でこの祈りのメッセージを書いています。今回は、疑いを持ちつつも真理を求めようとしたナタナエルという人物とイエス・キリストとの出会いについて考えてみたいと思います。

イエス・キリストはガリラヤに向かう道中で、フィリポを弟子に召されました。フィリポは友人であったナタナエルを見つけて言いました、「わたしたちは、モーセが律法に記し、預言者たちも書いている方に出会った。それはナザレの人で、ヨセフの子イエスだ。」(©日本聖書協会)ヨハネ1:45

人々が「コロナウィルス」と聞くと「すべてを止めてしまう」というイメージを持つように、「ナザレ」という言葉を聞いたナタナエルも悪いイメージを持ったのです。「ナザレ? ナザレからどんな良いものが出ようか?」と。私たちもきっと「コロナウィルスからどんな良いものが出ようか?」と何度も口にしたでしょう。社会的距離を設ける不便さや経済活動の中断、教会に集まる許可が出ないことや集会の諸々の制限など。でも時には災いのように見える場所や経験からも、良いものが生まれることだってあるのです。

ナタナエルにとって「良かった」ことは、フィリポに従って彼について行ったことです。イエス・キリストは近寄ってくるナタナエルをご覧になり、「ここに本当のイスラエル人がいる。その心には偽りがない」とおっしゃいました。

「どうして私を知っておられるのですか」とナタナエルは尋ねました。イエス・キリストは「あなたがフィリポから話しかけられる前に、いちじくの木の下にいるのを見た」と答えられました。(©日本聖書協会)ヨハネ1:48 すると直ちに、信仰がナタナエルの閉じた心を開き、彼は公に告白したのです。「あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」と。(同49節)

イエス・キリストは言われました。「いちじくの木の下にあなたがいるのを見たと言ったので信じるのか。もっと偉大なことをあなたは見ることになる。」そして言われました。「はっきり言っておく。天が開け、神の天使たちが人の子の上に昇り降りするのを、あなたがたは見ることになる。」と。(同5051節)

イエス・キリストがバプテスマを受けられたときにも、「天が開いて」神様が油をそそぎ、み子キリストを言葉によって祝福されたのではなかったでしょうか。(マタイ3:1617

「ここでキリストは事実上こう言っておられるのである。すなわち、ヨルダン川の岸で天が開けて、みたまがはとのように私の上にくだった。その光景は私が神の子たる証拠にすぎなかった。もしあなたがたが私を神の子として信ずるなら、あなたがたの信仰は活発になるであろう。あなたがたは天が開いて決して閉じられないのを見せられるであろう。私があなたがたに天を開いたのである。神の天使たちは困っている人や苦しんでいる人の祈りをたずさえて天の父のみもとに昇り、祝福と望みと勇気と助けといのちとをたずさえて、人の子らのもとに降ってくるのであると。」 『各時代の希望』 上巻 163164ページ

ハレルヤ! 天は開かれています! そして何ものも――偏見や疑いも、疫病や外出自粛令も、悪魔も、「高い所にいるものも、低い所にいるものも、他のどんな被造物も」その扉を閉ざすことはできません。(©日本聖書協会)ローマ8:39   天が開かれている、とは具体的にどのような意味でしょうか? それは、あなたも私も、天にあるすべてのものを十分に手に入れることができるということであり、私たちが必要としているものは、いつでもどんなものでも常に準備されているという約束です。

天には何が貯えられているのでしょうか?

命と信心とに関わるすべてのもの(ペテロ第2  1:3)

み霊の実(ガラテヤ5:2223)

神のすべての武具 (エペソ6:1417)

尊く素晴らしい約束(ペテロ 2  1:4

新たに生まれさせる、生ける希望(ペテロ第1  1:35)

主の思い(コリント第1  2:16)

天のあらゆる霊的な祝福(エペソ1:3)

天は常に開かれていて、イエス・キリストは私たちに天国の鍵をくださいました。(マタイ16:19) その鍵とは「祈り」です。天使は天と地上を行き来するamazon配達人です。彼らは、私たちの「祈り」を携えて天の父のみもとに昇り、私たちが心から求める希望、勇気、援助、そして生命に関する祝福を携え降ってくるのです。

ショッピングモールは閉鎖されているかもしれません。スポーツ競技場も映画館もレストランも、私たちの教会でさえも、一時的に閉鎖を余儀なくされるかもしれません。しかし天は常に開いているのです! ですから恐れることはありません。イエス・キリストはおっしゃいました。「わたしの名によってわたしに何かを願うならば、わたしがかなえてあげよう。」(©日本聖書協会)ヨハネ14:14   「口を広く開けよ、わたしはそれを満たそう。」(©日本聖書協会)詩篇81:10 コロナウィルスには神様の働きをとどめることはできません。天は常に開いているのですから、私たちは以前にも増して神様に祈り求めましょう。

ランディー・マクスウェル:ワシントン州レントン市のアドベンチスト教会牧師。著書に『If My People Pray』『Bootcamp for the Last Days』がある。

瞑想しましょう:

あなたの心の霊的な棚がここ数年のうちに、仕事や忙しい生活のために空っぽになっていませんか? それを補うために、天からの満たしと恵みが必要だと感じないでしょうか? あなたが霊の賜物を求めるときに、あなたの住む地域で勝利するため、あるいは霊的な祝福を頂くために、どんなことを願い求めたいですか? これらのことを、少し時間を取って考えてみてください。

実践しましょう:

あなたが必要と感じるものを、時間を取って書き出してみましょう。そのあとで、神様がその必要を満たして下さるという約束を聖書から探し出してください。祈るときには、経済的な不足や信仰の強めなど、具体的に事情を神様にお話して、神様の約束を盾に積極的に求めてみましょう。

「私たちは知恵を求めて地の果てまで行く必要はない。神はそば近くおられる。成功するか否かは、あなたが今持っている能力とか、将来の能力によるのではない。それは主があなたのために何をなし得るかということによる。わたしたちは、人間のできることには信頼を置かないで、信じるすべての魂のために、神がおできになることにもっともっと信頼をおかねばならない。神は、あなたが信仰によって神にたよることを望んでおられる。神は、あなたが神に大きなことを期待することを望んでおられるのである。」 『キリストの実物教訓』125ページ

讃美の報告:

モスクワに拠点を持つユーロ・アジア支部の青年部では、ZOOMアプリを使って「祈りのマラソン」プログラムを企画しました。支部を超えて多くの信徒が参加し、彼らは神の力と守りに信頼し、祈りによってひとつになりました。なんと素晴らしいことでしょう!

  1. 世界中の若者が、祈りとみ言葉の学びによって共にひとつとなる方法が見つかるようにお祈りしましょう。長引く危機の間も、若者がキリストとつながることで豊かな経験をすることができるようにお祈りしましょう。
  2. パンデミックの期間、子供たちのオンライン授業のためにシステムを整え、苦労の中で援助しておられる保護者のためにお祈りしましょう。
  3. 卒業式を行うことができなかった小・中・高校生、また大学生のためにお祈りしましょう。彼らが気落ちすることなく、将来の計画に進むときに勇気が与えられるように、特別な主のお導きをお祈りしましょう。
  4. 青年伝道の指導牧師、教師、この危機の間青年たちを励まし続けているスタッフの健康、体力、霊性が守られ、主によって導かれるようにお祈りしましょう。
  5. It is Written」が開始したオンライン伝道集会『HOPE AWAKENS』のためにお祈りしましょう。多くの障害もあり、われわれの敵がこのプログラムを成功させないように懸命に働いているのを知っています。この大切な伝道集会のためにみなさまの継続したお祈りをお願いします。) 
100日の祈り