100日間の祈り
第4週目
「ここに来て、しばらく休みなさい」
ニーナ・アチソン
ある清々しい朝、家の中があまりにも静かすぎると思ったら、3歳の娘がいないことに気がつきました。息子たちは一緒に遊んでいましたが、娘はどこにも見当たりません。娘の名を呼びながら、彼女の行きそうな場所を探しまわりました。「タリア、どこにいるの?」大きな声で呼んでも何の返事もありません。すべての部屋を探しまわりましたが、彼女の姿はどこにも見当たりませんでした。
「ママ・・・」やっと小さな声が聞こえました。大きな赤い椅子の後ろから、娘の小さな頭がヒョッコリ覗いているのが見えました。「ねえ、見て」娘は私たちが礼拝に使っている本を手に持ってそれを差し出しました。再臨されるイエス様と天使たちの絵が描かれているページが開かれていました。「ママ、イエス様は今日来るの?」そばにあった窓を指さしながら娘はたずねました。
娘は窓のそばに座り、イエス様が戻って来られるのを今か今かと待っていたのだと知って、私は思わず胸が熱くなりました。私はといえば、慌ただしく家族の朝食を作り、洗濯物を干し、電話対応をし、そのほかの雑事にも追われ、イエス様と過ごす時間をすっかり忘れていたのです。神様は娘を通して私に語りかけてくださったのでした。「少しの間ゆっくりして、私のそばで休みなさい。私はずっとここで待っています。再臨はまもなくやってきます。それまで私と一緒に過ごしましょう。」イエス様がそのように招いておられるようでした。
あれから数年が過ぎた今でも、神様は私に語りかけてくださっています。「さあ、あなたがたは、人を避けて寂しい所へ行って、しばらく休むが良い。」(©日本聖書協会)マルコ6:31 イエス様は、私たちを取り巻く狂気的な忙しさの中で、私たちの手を休めて神様と一緒に過ごそうと招いてくださるのです。強制されるのではなく、たった数分間でもなく、しばらくの間です。これは、魂を回復してくださるお方と一緒に過ごしたいと、私たちが願い出るときにはじめて実現できることなのです。
今、多くの人が世界的なパンデミックの状況の中で、外出を制限されて家庭で過ごしています。ある意味、日常のあわただしい生活から、私たちは一時的な休息を余儀なくされているのです。私たちの生活は疫病によって一変しましたが、一方で私たちは「寂しいところ」で主と共に過ごしているでしょうか? 共に歩こうと招いておられる主の静かな細い声(列王記上19:12)を毎日聞いているでしょうか? 私たちはもっと主を知ろうと主のそばに座しているでしょうか? それとも、これまでと変わらず静かな場所をやかましい雑音で満たしているだけでしょうか?
子供の頃、こんな歌をよく唄っていた記憶があります。
「主と共にいるときは良い時間を過ごせたとき、主はあなたの慰め主、導き手。
主と共にいるときは良い時間を過ごせたとき、主はいつもあなたのそばにいてくださる。」
このような状況だからこそ、私たちの慰め主であり導き手であられる神様と繋がって過ごすことは、とても重要なことではないでしょうか。良い時間を持つことが(どれほど長く時間をかけるよりも)一番大切なのです。今週どのようにしたら、神様との「良い時間」を作り出すことができるでしょうか? 次の事柄を瞑想してください:
- 神様と一緒に過ごしたいという気持ちを起こさせてくださるように祈り求めましょう。
- 聖書を学ぶことは難しいことではありません。聖書はあなたに語りかける神様の生きた言葉だからです。神様は聖書を通してあなたに語りかけたいと望んでおられます。
- 聖書を読む前に、謙遜な心で祈りましょう。特にあなたに必要なメッセージが与えられるように真剣に祈り求めましょう。
- 毎日、聖書の1節または短い段落を暗唱しましょう。その1節から神様が何を伝えようとしておられるのか、また、どのようにすれば他の人々を励ますことができるのかを考えてみてください。
イエス様は、私たちが自主的に主と共に過ごしたいと願い出るのを待っておられます。(黙示録3:20)タリアのように、主がお戻りになる日を心待ちにしてみませんか? 再臨までの間、イエス様のそばに座して一緒に過ごしてみてはいかがでしょうか?
※ニーナ・アチソン:安息日学校/信徒伝道部のカリキュラム・マネージャーとして世界総会に勤務。
瞑想しましょう:
神様と「良い時間」を持つのを邪魔する障害物はどんなものでしょうか? 神様に助けていただいて、取り除きたい障害物がありますか? このことは、あなたの祈りや聖書の学びの習慣をどのように変えるでしょうか?
実践しましょう:
おそらく神様は、再臨直前の時代に生きる私たちに、神様の助けが必要であることを気づかせるために、困難な状況を許されているのではないでしょうか。神様は不思議な方法で、私たちがしばらくの間、神様のもとで休息することができるように特別な機会を与えてくださっています。神様の特別なご招待に応じてみませんか? 神様のそばで憩い、確信を深めようとするときに、ぜひ次の聖書の約束を祈り求めてください。ヨハネ15:4~5、イザヤ26:2~3、マルコ6:33。
世界規模でコロナウィルスが拡大する中で、セブンスデー・アドベンチスト教会は宣教の働きを前進させ続けています。これまでに経験した以上の広範囲に届くための独創的な新しいアイディアを開発しようとしています。
テッド・ウイルソン世界総会総理による祈りのリクエスト:
- 私たちの教会員とコロナウィルスで愛する者を失い、心の痛みと悲しみに苦しむ人々のためにお祈りしましょう。彼らの心に平安と慰めが与えられますように。コロナウィルスに感染し、現在も病と戦っている人々に癒しが与えられるようにお祈りしましょう。
- 教会員が率先して健康メッセージである『ニュースタートの健康8原則』を実行し、バランスのとれた健康的な生活を行うことができるようにお祈りしましょう。
- 健康メッセージとともに、キリストの再臨に備えて後の雨である聖霊降下を祈り求めながら、世界に向けて世の終わりの三天使のメッセージを効果的に分かち合い続けることができるようにお祈りしましょう。
- 証しをするための独創的なアイディアを見つけようとするときに、私たちがキリスト、キリストの言葉、キリストの義、キリストの聖所での働き、そして大争闘におけるキリストの救済の力を強調することを忘れることがないようにお祈りしましょう。
- 「It Is Written」が主催するオンライン伝道集会『HOPE AWAKENS』のためにお祈りしましょう。中止となったインディアナポリスでのLIVE集会よりもさらに多くの人々がこのオンライン伝道に参加してくださるようにお祈りしましょう。
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