セブンスデー・アドベンチスト教会

第15日—祈りの課題—2020年4月18日 土曜日

第15日—祈りの課題—2020年4月18日 土曜日

第15日—祈りの課題—2020年4月18日 土曜日

100日間の祈り  第3

「予期しなかった奇跡」 ジェームズ・ブラック・シニア

「想定外」という言葉は、これまで経験したことのない大惨事を目のあたりにしたとき、誰もが発する言葉ではないでしょうか。「新型コロナウィルス」によるパンデミックも、間違いなく「想定外」の出来事です。全世界規模で流行した疫病の一つとして歴史に名を残すことでしょう。

「一夜のうちに生活がひっくり返る」という表現もあてはまるかもしれません。み言葉は、災いがやって来ることをあらかじめ警告してきました。ですから常に備えをし、主に信頼するようにと述べているのです。

確かに、世界を巻き込んだパンデミックは、経済の中枢を麻痺させ、医療システムを崩壊させ、多くの人々を貧困に陥らせ、家を奪い、職を奪い、不治の病で苦しめているのです。この疫病は、すでに何万人もの命を奪っているのです。地上の誰もが奇跡を求めて祈っています。自分の境遇を神が変えて下さるように、また致命的なウィルスから守ってくださるように願い求めています。しかしここで問いたいのは、「神様がなさろうと計画しておられる奇跡に対して、私たちには真の備えができているか?」ということです。

神様は一人ひとりの祈りと願いを聞かれ、答えてくださるお方であると私も信じています。しかし時に、私たちの思いとは異なる方法で、神様の時にしたがって答えられるということもまた、私たちに希望を与える約束なのです。「あなたが生きながらえる日の間、あなたに当ることのできる者は、ひとりもないであろう。わたしは、モーセと共にいたように、あなたと共におるであろう。わたしはあなたを見放すことも、見捨てることもしない」。(©日本聖書協会)ヨシュア 1:5、「彼らが呼ばないさきに、わたしは答え、彼らがなお語っているときに、わたしは聞く。」(©日本聖書協会)イザヤ 65:24

数年前、私は骨髄性形成症候群(MDS)と呼ばれる、赤血球が欠乏する骨髄の病にかかりました。早急に治療しなければ、この病気は急性白血病を併発して死に至ります。わたしはこの病気のステージ4と診断されたので、最後の望みは、骨髄(幹細胞)移植が成功することだけでした。周りの人々は、私が自分で祈れないほど衰弱しているのを見て、私が生き延びられるように、全快するようにと祈ってくれました。祈りの結果はどうだったでしょうか? 私が想像もしなかった方法で、神様は祈りに答えてくださったことを証ししたいと思います。神様の奇跡とは、永遠の命につながる出来事だからです。

これまで経験したことの無い方法で、神様の臨在を確信する3つの出来事が私に起きました。第一に、私の病気はステージ4で緊急手術が必要だったにも関わらず、移植手術のスケジュールが9ヶ月も先に延期されたことです。この延期のおかげで、私自身の体力維持や移植のための良い準備として、自然療法を行う時間が与えられました。第二に、幹細胞を提供してくれる娘と、移植前に互いに心から祈り合う機会が与えられ、心が固く結ばれたことです。第三に、妻を心から愛する気持ちになれたことです。病院に入院するのは、結婚以来初めてのことで、免疫力が著しく低下していたために隔離が必要だったのです。入浴もできないほど衰弱していたために、妻のマクシーンは週に34回、私の体を拭いてくれたのです。初めは、自分の病気のことで苛立っていましたが、妻が心を込めて優しく、私の頭の上から足の爪先まで丁寧に拭いてくれるのを見て、心は穏やかになり、神様が私の心に特別な癒やしを与えておられるのを実感しました。

神様がなされる特別な奇跡について、キリストも次のように言っておられます。「イエスが彼らの信仰を見て、中風の人に、『子よ、しっかりしなさい。あなたの罪はゆるされたのだ』と言われた」。私にとっての最大の奇跡とは、移植手術前に神様が私の心を完全に癒してくださったことです。神様の恵みにより、私は新たに造り変えられ、霊的にも肉体的にも、病から完全に癒されて退院することができました。

奇跡によって生まれ変わった私から、今日あなたにひとつのお願いがあります。コロナウィルスによる世界的な混乱や、あなたの心を騒がせるあらゆる問題からあなたの目を離しましょう。そしてただキリストを見上げるのです。かつて天井を剥がして4人の友達につり降ろされた中風の男のように、キリストのみ前に進み出て、私たちの心を完全に癒していただこうではありませんか。

「彼らが呼ばないさきに、わたしは答え、彼らがなお語っているときに、わたしは聞く」。(©日本聖書協会)イザヤ65:24

ジェームズ・ブラック・シニア:北アメリカ支部で青年伝道部長として17年間働き、現在は北アメリカ支部の祈祷伝道部長を勤めている。

瞑想しましょう

神様がどんなときも神の民を癒してくださるという約束に私たちは信頼を置いていますが、時に関する神様のみ旨を完全に悟ることはできません。ある人は、神様は直ちに癒してくださると考え、ある人は徐々に、また別の人は再臨の時まで癒されることはない(ヤコブ5)と考えます。私たちは神様が奇跡を行われるのには「最善の時がある」ということにどれだけ信頼しているでしょうか? 祈りに対する答えがすぐに与えられなくても、信仰を保ち続けることはできるでしょうか? どうすれば神様のお約束に信頼し、信仰を強めることができるでしょうか?

実践してみましょう

陽性と診断されたすべての感染症患者のために、また医療従事者のためにお祈りしましょう。世界で猛威を奮っているコロナウィルスの感染を主がとどめてくださるように願うとき、神様と神様の約束への確信がさらに深まるように祈りましょう。新たな情熱を持って聖書を開き、次のようにお祈りしましょう。「主よ、どのようにしてあなたを知り、あなたを心から愛することができるのかをお示しください。私の心の内に真の癒しを経験させてください。あなたのみ言葉に生きるとはどのようなことかを教えてください。あなたのみ言葉を他の人々に分かち合うためにできることを教えてください。」と。

祈るときには、イザヤ55:811、テモテ第2 2:15、ペテロ第1 3:15の約束を憶えて祈りましょう。

「若い人はどうして己が道を清く保つことができるでしょうか。み言葉にしたがって、それを守るほかにありません。わたしは心をつくしてあなたを尋ね求めます。わたしをあなたの戒めから迷い出させないでください。わたしはあなたにむかって罪を犯すことのないように、心のうちにみ言葉をたくわえました。」(©日本聖書協会)詩篇 119:911

祈りの課題

賛美の報告:スペイン、イタリアで感染拡大の速度がゆるやかになり始めたようです。収束のきざしがあることを神様に感謝しましょう。

  1. 人口が集中している国々で、神様がウィルス感染拡大をとどめてくださるようにお祈りしましょう。特にコロナウィルスとの戦いが始まったばかりのインド、バングラデッシュ、アフリカ大陸、アジアの国々を神様が助けてくださるようにお祈りしましょう。
  2. 通常、ワクチンを開発するには何ヶ月もかかります。医療研究者が新型コロナウィルスに効く治療薬を早期に見つけられるようにお祈りしましょう。
  3. 虐待が日常化している家庭で待機せざるをえない児童や、施設に預けられている子どもたちが、特別に命の危険から守られるようにお祈りしましょう。
  4. 貧困のために学校の給食に頼っていた家庭の子どもたちに、日々の食物が備えられるようにお祈りしましょう。
  5. 私たちが神様のみ言葉をさらに深く学び、周囲の人々にもみ言葉を分かち合うことができるようにお祈りしましょう。
100日の祈り