マーク・フィンレー牧師からのメッセージ
「パンデミックの中の恐れ」
感染症にかかった人の数が急増しています。コロナウィルスは光の速さのごとく猛烈な勢いで世界中に広がっています。しかしもう一つの災いが背後で拡大し、コロナウィルスの感染以上に人々を悩ませています。コロナウィルス感染が重大であるように、もうひとつの災いも致命的なものです。その災いとは「恐怖」です。恐れ、不安、心配は免疫力を低下させ、希望を奪い、私たちを失望に陥れるからです。
私たちはどうしたら不安や心配を避けることができるでしょうか。脅かす恐怖に打ち勝つにはどうしたら良いのでしょう。いったい誰が、私たちを襲う恐怖から助け出してくれるのでしょうか。イエス・キリストは、現代に生きる私たちに、ルカによる福音書21章で次のように預言しました。「人々は世界に起ろうとする事を思い、恐怖と不安で気絶するであろう。」そして続けて言われました。「その時、大いなる力と栄光とをもって、人の子が雲に乗って来るのを、人々は見るであろう。これらの事が起こりはじめたら、身を起こし、頭をもたげなさい。あなたがたの救いが近づいているのだから。」
私たちが恐怖に怯えるか、希望に満たされるかの違いは、私たちが普段何を見つめているのかによります。あなたが自然災害を見つめているなら、悪いニュースばかり聞いて悩んでいるなら、疫病や病気のことばかり考えているなら、あなたの心は恐れでいっぱいになってしまうのです。キリストは「見上げなさい」と言われます。なぜでしょうか? 私たちが天の聖所を見上げる時、私たちはキリストを見て、キリストの約束によって力を得ることができるからです。
私たちはキリストに信頼し、キリストのうちに保証を得ることができます。世の中の不確実さや不安から心が引き上げられて、イエス・キリストに保護されているという保証に満たされるのです。イエス・キリストは私たちを尽きることの無い永遠の愛をもって愛してくださっています。キリストによって、私たちを破綻させる恐怖からも救われるのです。時には恐れを経験することもあるでしょう。しかし失望する必要はありません。神様に信頼することで私たちは恐れを克服できるからです。
1901年10月9日のサインズ・オブ・ザ・タイムズに励ましのみ言葉が引用されています。ルカ21章にあるイエス・キリストのみ言葉です。「人々は世界に起ころうとする事を思い、恐怖と不安で気絶するであろう。しかし神を信ずる人々は嵐の中に主の言葉を聞くであろう。『私だ。恐れるな』と。」
さらに「伝道」上巻 81ページに素晴らしいメッセージが書かれています。「この大きい最終的な働きにおいて私たちは、どのように取り扱ったら良いかを知らない数々の当惑するような事態に遭遇するであろう。しかし、天の三つの偉大な力が働いていること、神の御手が舵輪を握っておられること、神がご自分の目的を成し遂げようとなさっておられることを、忘れないようにしよう。」
聖書は「恐れるな」と繰り返し言っています。私はこの言葉が何回聖書の中で使われているかを正確には数えていませんが、ある人は「恐れるな」という言葉が聖書に365回使われていると著しました。それは一年365日毎日ということです。神様の守りは暦の一年間のすべてを覆っています。神様は私たちを愛のうちに憩わせ、神様の恵みに信頼させ、神様の力に希望をおくように導いてくださっているのです。
聖書の約束の中で最も私たちの励ましとなる言葉の一つは、イザヤ書にある主のみ言葉でしょう。「恐れるな、私はあなたと共にいる。」私たちはなぜ恐れなくて良いのでしょう? イエス・キリストが私たちと共におられるからです。私たちがどんな境遇にあっても、主は私たちのすぐ隣においでになるのです。「恐れてはならない、わたしはあなたと共にいる。驚いてはならない、わたしはあなたの神である。わたしはあなたを強くし、あなたを助け、わが勝利の右の手を持って、あなたをささえる。」(イザヤ41:10)私たちは信仰をもって主の約束にすがりつくことができます。主の約束の光はこの世の暗黒を照らします。パンデミックとなったコロナウィルス感染の脅威は、私たちを神様とのより深い関係へ、強い信仰へ、豊かな祈りの経験へと導く媒介となり得るのです。危機の中にあっても、私たちは信仰によって主の保護の内に守られているのです。私たちは主に信頼します。キリストは私たちの堅固な砦であり、確かな助け手であり、希望なのです。願わくは、このコロナウィルスによる影響が、私たちが悔い改め、信仰を回復し、改革を呼び覚ますラッパの響きとなりますように。願わくは、やがて訪れる素晴らしい再臨の希望に私たちがすがりつく機会となりますように。
世界総会総理補佐 マーク・フィンレー
*彼の著書「Revive Us Again」を読まれることをお薦めいたします。)
瞑想してみましょう:
混乱した世の中で、私たちはどこに安全を見いだすことができるでしょうか。また、どこに信頼を置くことができるでしょうか。最先端の科学技術? 医学博士の論文? あるいは自分自身の功績? それとも裕福な人物との豊かな交友関係? もし私たちの信仰の基礎がイエス・キリストの約束であるならば、私たちは現在直面している危機について、どれほど緊迫した祈りを日々捧げるべきでしょうか。
イエス・キリストの再臨の直前に生きる者として、私たちはキリストに全てを委ね、キリストに望みを置かねばなりません。主が平安を与えてくださり、主のみ言葉に信頼する信仰が強められ、聖霊で満たしていただけるようにお祈りしましょう。そうすれば私たちは、現在のような危機に直面しても、キリストのために効果的に働くことができるでしょう。私たちの国と、人々の癒やしのために、第2コリント7:9、ルカによる福音書11:13、ゼカリヤ書10:1の約束を日々願い求めましょう。
「われわれの前にある苦悩と苦悶の時は、疲労と遅延と飢えに耐えることのできる信仰、すなわち、激しく試みられても落胆しない信仰を要求する。その時に備えるために、すべての者に恩恵期間が与えられている。ヤコブは、断固として屈しなかったために勝利した。彼の勝利は、しきりに願い求める祈りに力があるということの実証である。彼のように神の約束をしっかりとつかみ、彼のように熱心で忍耐強い者はみな、彼が勝利したように勝利するのである。自分を捨て、神の前で心を悩まし、神の祝福を求めて熱心に祈り続けようとしない者は、それを受けることができない。祈りによる神との格闘-このことを知っている人がなんと少ないことであろう。熱烈な願いをもって、心から神によりすがり、全力を注ぎ出す人がなんと少ないことであろう。嘆願者の上に、言葉では表現することのできない絶望の波が押し寄せるときに、確固不動の信仰をもって神の約束にすがる者が、なんと少ないことであろう。」
『各時代の大争闘』 下巻 395ページ
1日目—祈りの課題—2020年4月4日(土)
- コロナウイルスで世界中が危機に陥っているなかで、神様の教会が強く立ち続けることができるように祈りましょう。たくさんの医療従事者、医師、看護師、その他命を救うために絶え間なく働いている労働者たちのためにお祈りください。
- 世界中にいる教会員のために祈りましょう。特にイタリア、フランス、スペイン、ドイツではヨーロッパの国々のなかでも最もコロナウイルスの影響を受けています。
- ニューヨークにいる教会員、そして医療従事者のために祈りましょう。ニューヨークはアメリカ合衆国のなかでも最も影響を受けている州の一つです。
- 神様が神様の民の叫びを聞き、わたしたちを癒してくださいますように、パンデミックであるコロナウイルスの感染が止まるように祈りましょう。
- 世界中のクリスチャンがこの困難な時にこそ、イエス様のご再臨が近づいていることを感じ、祈りを通して天の御座に行き、聖霊を祈り求めることができるように祈りましょう。