セブンスデー・アドベンチスト教会

セブンスデー・アドベンチストが隔離期間中にできる12のこと

セブンスデー・アドベンチストが隔離期間中にできる12のこと

セブンスデー・アドベンチストが隔離期間中にできる12のこと

新型コロナウイルス感染拡大予防のための在宅は思わぬ特典をもたらす

マルコス・パセッジ(アドベンチスト・レビュー誌記)

世界中の国々がパンデミックの拡大封じ込めへと移行する中、数百万もの人々が政府によって自己隔離を強いられています。

20203月中旬時点で、23週間、もしくはそれ以上を家で過ごすように勧告する予防策が発布され始めています。授業は取りやめとなり、公の場は閉鎖され、教会もオンラインのみの礼拝に移行しています。

数百万のセブンスデー・アドベンチスト教会員も、この影響を受けているようです。

報道によると、依然として多くの人々は在宅で働き続けており、休暇や突然の余暇が訪れたわけではありません。しかしながら、毎日の通勤やその他の日常的な用事に費やしていた時間が節約され、手元にはいつも以上の時間が残ることでしょう。

そのとき、私たちセブンスデー・アドベンチストには、何ができるのでしょうか。単に「ひまをつぶす」のではなく、余分な時間を最大限に活用するために、どのような活動、取り組み、また計画を実行できるのでしょうか。 以下の12の提案を検討してみてください。

1 感謝する。

隔離期間の影響で不足しているものについて不平を言うのではなく、与えられているものにいつも感謝しましょう。最高の状況の中でさえ、人生には浮き沈みが付きものです。しかしながら、毎日が新しい機会です。古いことわざにあるように、「グラスが半分空だとか半分入っていると考える人は、大切なことを見落としています。グラスは補充可能なのです」。また、預言者エレミヤがエルサレム陥落後に言ったように、「主の慈しみは決して絶えない。主の憐れみは決して尽きない。それは朝ごとに新たになる。『あなたの真実はそれほど深い』」(©️日本聖書協会 哀歌32223節)。そのような祝福を神に感謝しましょう。

2 「古風」な方法で暗唱聖句をする。

新型コロナウイルス感染症のような世界情勢の急激な変化は、私たちから自由が奪われ、神のみ言葉に自由に触れられなくなる将来を予想させます。私たちが毎日何節かの聖句を選んで暗記するなら、わずかな努力でどれほど多くを暗記できるかに驚くことでしょう。エレン・ホワイトは『各時代の大争闘』の中で、ワルド派が同じことをしたと書いています。「尊いみ言葉を彼らは暗記した。多くのものが、旧新約聖書両方のかなりの部分を暗唱できた」。(注1) これは見習うべきすばらしい模範です。

3 祈りのリストを増やす。

あなたは既に、パンデミックの影響を受けている方々や、その家族のために祈っておられることでしょう。もし、まだリストに含まれていないならば、医療従事者のため、政府の政策決定者のため、そして公衆衛生問題にを鳴らす人々のために、時間をとって祈りましょう。新型コロナウイルス感染症に対抗するワクチンの製造のため、時間と戦って働いている人々のために祈りましょう。その多くは、信者でないにもかかわらず、他者を益するために神から与えられた能力を意図せずに用いています。この苦難の結果、神に近づくであろう人々のために祈りましょう。眠りにつくように召されている人々が、時間のあるうちに神との間に平和を得られるよう祈りましょう。

4 放っておいた趣味や活動を上達させる。

毎日の余分な時間で、忘れかけていた趣味や活動を再開できます。スペイン語を復習したり、ハードディスク内にある無数の家族写真を編集したりする時かもしれません。かつて楽器を演奏していたことはありますか。以前、中断したところからもう一度練習し始めることもできます。「隔離期間が終わったら、教会で特別な賛美をするための練習を始めよう」といった具体的な目標を設定しましょう。

5 毎日1人もしくは家族で歌う時間を作る。

歌うことは、落胆と戦い、私たちの心を元気づけるための強力な手段です。イエスは地上での公生涯の間、「歌を通して天と交わられた。仲間の者たちは、働きに疲れて不平を言うと、イエスの口から出る美しい歌の調べに元気づけられるのだった」。(注2) イエスの足跡に従うことで、私たちも恩恵を受けます。

6 家族と意図的な会話をする。

おそらく隔離期間は、これまでおろそかにしてきた家族の話題を話し合うすばらしい時となるでしょう。人生の選択や依存症問題、チャットルームの利用方法について、子どもたちと話し合ってみませんか。これが最後の機会になるかもしれないのです。子どもたちの霊的な献身不足が気になる、もしくは彼らに特定の道徳的、霊的教訓を理解させたいと思いますか。ためらわずに、人生を一変させるような会話を始めましょう!

7 健康面で最低でも1つの 良い変化を起こす。

もしあなたが普段通勤しているなら、増えた時間の一部を健康の改善に用いましょう。食べ物をもっと慎重に選びましょう。普段より1時間長く眠りましょう。運動の時間を増やしましょう。外に出られない(もしくは、それが賢明ではない)場合は、家の中で運動しましょう。スポーツトレーナーの動画にリードしてもらうのも良いでしょう。

8 だれかを元気づけるためにソーシャルメディアを用いる。

コロナウイルスのうわさや世界滅亡の日を予言する動画の拡散を避けることで、ソーシャルメディアによって他者を祝福する機会を最大限に活用することができます。それは、信者も未信者も同様に励ますことができます。近所のお年寄りと連絡を取り、彼らの生活必需品が足りているかどうか、確かめましょう。もし彼らが助けを必要としているなら、彼らのために何ができるかを考えましょう。また、相手が引きこもりや高齢者の場合は、彼らのための買い出しが役に立つでしょう。

9 教会の礼拝を見落とさない。

教会堂で行う礼拝は中止になり、オンラインの集会に移行していますが、礼拝に定められた時間には集まり、賛美し、神のみ言葉を学ぶべきです。「もう教会はやっていない」のだから、ほかのことに熱中する時間が増えたとは考えないでください。特に安息日には、いつもの時間にオンラインの礼拝を視聴しましょう。諸集会には、ズーム、スカイプなどのアプリケーションが利用できます。

ビデオ配信教会

 

10 人生において重要な物事とその優先順位を再評価する。

このような危機では、現代社会のもろさを思い知らされます。その意味で、この危機的状況は、「立ち止まり」、私たちの人生において何が重要かを改めて考えるうえで有益です。もしあなたの大切にしているものが一夜にして失われるとしたら、今後のあなたにとって欠かせない存在は、何でしょうか。そのとき、神とあなたの関係は、どのように変化しますか。

11 心の平安とバランスが与えられるよう、神に願い求める。

無責任なソーシャルメディアに多くの人が振り回されるときには、あなたがバランスを保ち、前向きでいられるように神に願い求めましょう。神はご自分を信頼し続ける者を「全き平安をもって……守られる」(©️日本聖書協会 イザヤ書263節、口語訳)という約束を信じましょう。目の前で起きていることが聖書の預言の成就だといわれるときにも、毎日の出来事の背後とその向こうにある全体像を見るようにしましょう。新型コロナウイルス感染症についての目新しい「啓示」や、根拠のない押しつけがましい「治療法」と称するものに引っかからないようにしましょう。エレン・ホワイトの『終末の諸事件』(英文、現在福音社で発行準備中)のように、出来事の背景と全体像を見せてくれる本を読みましょう。しかし、恐怖ではなく、希望をもって読んでください。

12 イエスとその教会に対する献身を新たにする。

この外出自粛期間を、あなたの決心を新たにし、死に至るまで忠実な信仰(©️日本聖書協会 ヨハネの黙示録210節)に至るために用いましょう。あなたの隣人や教会に対して良い影響力となることができるよう、献身しましょう。あなたは(これからも続き、おそらく最後にはならないであろう)この危機を、信仰的に目覚めるため、そして「まだ日のあるうち」(©️日本聖書協会 ヨハネによる福音書94節)にイエスのための働きに用いることができるはずです。そして、まさに「このようなことが起こり始めたら、身を起こして頭を上げなさい。あなたがたの解放の時が近い」(©️日本聖書協会 ルカによる福音書2128節)のですから。

*本稿は、『アドベンチスト・レビュー』2020319日号に掲載された‘12 Things

Seventh-day Adventists Can Do During QuarantineStaying home to prevent the spread of

COVID-19 can bring unexpected perks’の抄訳です。

(注1)『各時代の大争闘』新書判 第2版、78ページ

(注2)『各時代の希望』文庫版、上巻、93ページ

 

アドベンチストライフ6月号掲載予定

世界のアドベンチスト記事一覧 新型コロナウイルスに関する対応について Adventist Review外部サイトAdventist Review(英語)