セブンスデー・アドベンチスト教会

セブンスデー・アドベンチスト世界総会行政委員会は、1997年4月15日、さまざまな教会関係者からの質問に応えて、また報道機関への公表を目的として「セブンスデー・アドベンチストのローマ・カトリック観」に関する声明を作成し、世界総会総理ロバート・S・フォーケンバーグの執務室より発表した。


セブンスデー・アドベンチストのローマ・カトリック観に関する声明

セブンスデー・アドベンチスト世界総会行政委員会は、1997年4月15日、さまざまな教会関係者からの質問に応えて、また報道機関への公表を目的として、以下の通り「セブンスデー・アドベンチストのローマ・カトリック観」に関する声明を作成し、世界総会総理ロバート・S・フォーケンバーグの執務室より発表した。

「セブンスデー・アドベンチストは、すべての男女が神の前に平等であると考える。私たちは人種、国籍、宗教的信条に関係なく、すべての人の偏狭な信念に反対する。さらに、私たちはローマ・カトリック教会を含む他の教派の中にも誠実なクリスチャンがいることを率直に認め、人類の苦しみを経験するために、また世にキリストを掲げるために努力しているすべての機関・団体と協調して働く。 セブンスデー・アドベンチストは他の教派に積極的に接近する。私たちが第一とする務めは、他の教派の中にある欠陥を指摘することではなく、キリストの再臨が切迫している状況の中で、イエス・キリストの福音をのべ伝えることである。

セブンスデー・アドベンチストの信仰は、使徒たちが教えた聖書の教えに根ざしたもので、多くの本質的なキリスト教の教義を他のキリスト教会と共有している。しかしながら、私たちはクリスチャンと非クリスチャンに伝えなければならない使命を有した運動としての独自性を持っており、キリストにおいて完全なものとされる質の高い生き方を目指すことによって、人々に希望をのべ伝えている。 アドベンチストが特にローマ・カトリックについて語るとき、過去と将来を考慮に入れざるを得ない。私たちはローマ・カトリック教会による重大な不寛容と迫害について歴史的記録を抹消あるいは無視することができない。ローマ・カトリック教会統治制度は、教皇首位権の教えに見られるような、聖書以外の教えに基づくもので、教会が国家と結合したときに、宗教的自由を著しく侵害する結果となった。

セブンスデー・アドベンチストはまた、自分たちの預言的見解の正当性を確信している。それによれば、人類は今、終わりの時に生きている。アドベンチストは、聖書の預言に基づいて、この地球がキリストの再臨の直前に前例のない混乱に直面すると信じている。その時には、第七日安息日が論争点となる。そのとき、世界の諸宗教は、中心的な役割を果たす。主要なキリスト教団体と共に、神と安息日の教えに反対する勢力と同盟すると、私たちは考える。再び、教会と国家の結合によって、広範囲の宗教的圧迫が加えられる。 過去になされたキリスト教の原則に対する侵犯を、特定の一教派の責任に限定することは、歴史を正しく表すことでもなければ、聖書の預言の関心事でもない。私たちは、セブンスデー・アドベンチストを含めて、プロテスタントの側にも、偏見と頑迷の精神を表した時期があったことを認める。もしセブンスデー・アドベンチストが聖書の教えを伝えることにおいて愛を表していないとすれば、正しくキリスト教を伝えていないことになる。 アドベンチストは、他の人々との対応において、公平でありたいと願っている。従って、私たちは歴史上の記録に留意し、終末の諸事件に関する私たちの立場を堅持する一方で、最近のカトリックにおけるいくつかの積極的な変化を認めると同時に、多くのローマ・カトリック教徒がキリストにあって兄弟・姉妹であるという確信を強調するものである。」

 

※この声明の原文は、世界総会オフィシャルサイトに公開されています。https://www.adventist.org/beliefs/statements/

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