安息日学校部

第10課 聴覚しょうがい者用: 眞田 治

2019年第4期「エズラ記とネヘミヤ記ー忠実な指導者を通して神がなしうること」

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第10課 主を礼拝する 眞田 治

 

1.安息日午後 11月30日:今週のテーマ

今期の安息日学校ガイドの題は『エズラ記とネヘミヤ記』ですね。エズラもネヘミヤも、イエス・キリストさまが生まれる何百年も前の人です。そして、エズラもネヘミヤも、壊されてしまったエルサレムの神殿を建て直すために働いた人です。そして建て直しの工事が終わり、新しい神殿でお祝いの礼拝をすることになりました。

建て直された新しい神殿でのお祝いの礼拝がどういうものだったのかを今週は学びます。エズラやネヘミヤの時代の礼拝について学んだら、私たちがどういう礼拝をすれば良いのかも知ることができます。

 

2.日曜日 12月1日:主に向かって歌う

ネヘミヤ記12章27節(新共同訳聖書) 「エルサレムの城壁の奉献に際して、人々は、あらゆる所からレビ人を求め、エルサレムに来させて、感謝の祈りと、シンバルや竪琴や琴に合わせた歌をもって、奉献式と祝典を行なおうとした。」

ネヘミヤ記12章27節(口語訳聖書) 「さてエルサレムの城壁の落成式に当って、レビびとを、そのすべての所から招いてエルサレムにこさせ、感謝と、歌と、シンバルと、立琴と、琴とをもって喜んで落成式を行おうとした。」

エルサレムの新しい神殿が完成したお祝いの礼拝のことを、「奉献式」とか「落成式」とかいう言葉で書いてあります。その奉献式とか落成式とか呼ばれる礼拝では、詠唱者(歌うたう者たち)が活躍していました。神殿で働く人の中でも、詠唱者たちは、特に讃美歌の音楽が得意でした。人々が心から神さまを礼拝でき、人々の信仰が強められるために、讃美歌を得意とする人たちが用いられたのです。

 

3.月曜日 12月2日:清め

ネヘミヤ記13章30節(新共同訳聖書) 「祭司とレビ人は身を清めたうえで、民と城門と城壁を清めた。」

「清め」とは、「きれいにすること」です。

清めについて書いてある聖書の言葉に、ヨハネ第一の手紙1章7~9節があります。

ヨハネの手紙一 1章7~9節(新共同訳聖書) 「しかし、神が光の中におられるように、わたしたちが光の中を歩むなら、互いに交わりを持ち、御子イエスの血によってあらゆる罪から清められます。自分に罪がないと言うなら、自らを欺いており、真理はわたしたちの内にありません。自分の罪を公に言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、罪を赦し、あらゆる不義からわたしたちを清めてくださいます。」

この聖句:ヨハネの手紙一 1章7~9節では、大切なことが3つあります。

  • 人間は、みんな、罪がある。
  • 人間に罪があるが、神さまは、人間の罪をゆるしてくださる。
  • ゆるすだけでなく、神さまは人間の心と生活とを清めてくださる。

私たちが神さまを礼拝する目的は、神さまが私たち人間の罪をゆるし、私たち人間を罪から清めてくださることを何度も繰り返して確認することです。

教会に集まる礼拝だけでなく、家でも毎日、神さまが私たち人間を罪から清めてくださることを、確認することができます。一番いい方法は、新約聖書の福音書を読むことです。福音書は4つありますよね。マタイによる福音書、マルコによる福音書、ルカによる福音書、ヨハネによる福音書です。4つの福音書には、私たち人間の罪をゆるし、私たち人間を罪から清めるためにイエス・キリストさまがしてくださった出来事が書いてあります。福音書を何度も繰り返して読むことで、私たち人間の心をきれいにしてくださるイエス・キリストさまのことが、よく分かるようになります。

そして、お祈りも大切です。あなたは毎日お祈りしていますか?

「罪を清めてください」と、毎日お祈りしましょう。

たとえば、こういうお祈りもできます。 「天の神さま。私は、他の人と仲良くできなかったり、文句ばかり言ったり、私の心に罪があると感じることがあります。私の罪をゆるしてください。私を罪から清めるために、イエス・キリストさまが十字架にかかってくださったことを、もっとよく分かるように、私を助けてください。今、優しい心で生きる私になりたいのです。イエス・キリストさまの御名前で、お祈りいたします、アーメン」

それでは、あなたも、今、お祈りをしてください。

 

4.火曜日 12月3日:二つの大きな合唱隊

ネヘミヤの時代、楽器を使いながら歌う合唱隊が2つあり、建て直された新しい神殿でのお祝いの礼拝では、2つの合唱隊が神さまを讃美していました。2つの内1つめの合唱隊のリーダーはエズラで、2つめの合唱隊の責任者はネヘミヤでした。2つの合唱隊が讃美歌を歌うとき、他の人々は神さまにお祈りをしていました。礼拝での合唱隊の目的は、人々の心を天の神さまに向けさせることだったのです。

黙示録15章3、4節には、天国でみんなで歌う讃美歌が書いてあります。

黙示録15章3、4節(新共同訳聖書) 「全能者である神、主よ、あなたの業は偉大で、驚くべきもの。諸国の民の王よ、あなたの道は正しく、また、真実なもの。主よ、だれがあなたの名を畏れず、たたえずにおられましょうか。聖なる方は、あなただけ。すべての国民が、来て、あなたの前にひれ伏すでしょう。あなたの正しい裁きが、明らかになったからです。」

私たちが生きている今の世の中では、音楽が得意な人も苦手な人も、歌を歌える人も歌えない人もいます。しかし天国では、みんなで讃美歌を歌い、神さまを礼拝するのです。

 

5.水曜日 12月4日:礼拝の一部としてのいけにえ

イエス・キリストさまが十字架にかかる前の時代、いけにえは礼拝で最も大切でした。「いけにえ」とは「犠牲」のことで、動物を殺していたのです。本当は罪を犯したのは人間ですから、罪を犯した罰として殺されなければならないのは人間でしたが、人間の身代わりとして動物が殺されていました。殺される動物が「いけにえ」であり「犠牲」です。そして、いけにえの動物はイエス・キリストさまを指し示していました。本当は罪を犯したのは人間ですから、罪を犯した罰として殺されなければならないのは人間ですが、人間の身代わりとしてイエス・キリストさまが十字架で殺されたのです。イエス・キリストさまが十字架で殺される前の時代までは動物が「いけにえ」でした。

私たち人間は、罪を犯していても罰として殺されません。私たちは罪をゆるされます。罪を清めていただけます。イエス・キリストさまが私たち人間の身代わりとして殺されてくださったからです。私たちは罪をゆるされているので、十字架による救いを喜びます。私たちは、喜ぶだけでなく、イエス・キリストさまを尊敬しています。私たちの罪をゆるし、罪から清めてくださるためにイエス・キリストさまが「いけにえ」・「犠牲」になってくださったので、私たちはイエス・キリストさまを尊敬するのです。

イエス・キリストさまは、すべてのものを造られた創造主でもいらっしゃいます。あなたの罪をゆるすために十字架にかけられた救い主である御方が、すべてのものの創造主でもいらっしゃることを、あなたは、どう思いますか?

 

6.木曜日 12月5日:礼拝の一部としての祭司とレビ人

ネヘミヤ記12章44節には、「ユダの人々は、祭司とレビ人の働きを喜んでいた」と書いてあります。

祭司の働きは、神殿で人々が礼拝するのを助けることです。その祭司を助けるのがレビ人の仕事です。祭司の働きで最も大切なことは、人々が動物を「いけにえ」にするのを助けることでした。

昨日のガイドで勉強したように、動物のいけにえは、イエス・キリストさまの十字架を指し示していましたよね。祭司の働きが分かると、イエス・キリストさまが罪をゆるしてくださることが、もっと良く分かるようになります。

ヘブライ書7章28節~8章2節 (新共同訳聖書) 「律法は弱さを持った人間を大祭司に任命しますが、律法の後になされた誓いの御言葉は、永遠に完全な者とされておられる御子を大祭司としたのです。今述べていることの要点は、わたしたちにはこのような大祭司が与えられていて、天におられる大いなる方の玉座の右の座に着き、人間ではなく主がお建てになった聖所また真の幕屋で、仕えておられるということです。」

ヘブライ書7章28節~8章2節の中で、「御子」とはイエス・キリストさまのことです。御子は大祭司だと書いてあります。大祭司とは祭司たちのリーダーのことです。すべての罪をゆるすための礼拝をするのが大祭司の役割です。イエス・キリストさまは、天国の「真の幕屋」で働いておられる大祭司なのです。「真の幕屋」とは「本物の神殿」という意味です。イエス・キリストさまは、天国にある本物の神殿で働いておられる本物の大祭司なのです。

ネヘミヤの時代に、人々は「祭司とレビ人の働きを喜んでいた」と聖書に書いてありましたね。あなたは、天国の本物の神殿で「ゆるし」の働きをしておられるイエス・キリストさまのことを、喜んでいらっしゃいますか? 天におられる大祭司イエス・キリストさまは、あなたの罪をゆるすために、今でも働いておられます。

 

7.金曜日 12月6日:さらなる研究

イエス・キリストさまは、「私たちに迷惑をかけた人を私たちがゆるすように、神さまが私たちの罪をゆるしてくださいますように」と祈るように教えられました。

神さまによって、あなたがゆるされている。

あなたも、他の人たちをゆるすことができる。

それを体験できる安息日を過ごすことができるように、お祈りしましょう。