セブンスデー・アドベンチスト教会

東日本教区通信 第9号

「いったい、人間の思いは、その内にある人間の霊以外に、だれが知っていようか。
それと同じように神の思いも、神の御霊以外には、知るものはない」
(Iコリント 2:11)。

「マタイ25章の譬え話:油の準備は?」

 昔、あるところに若い男女が恋に落ち、結婚することになりました。式の招待状を出し、
いよいよ式の日が近づいてきました。花嫁の10人の女友だちは、「……この地上歴史の夕
暮れ時に待ってい……」*るすべてのクリスチャンを表していて、「……主の現れを待って
いるように……」*見えました。ところが、5人は、準備をせずに、「……彼らは、あわて
ふためき、ついに婚宴に列することができ……」*ませんでした。
 ところが最後の日、多くクリスチャン「……はキリストの国に入れられることを要求し
て、『何かのまちがいでは?私たちは、あなたと食事をごいっしょしたこともあります。
大通りで教えをいただきました;主よ、主よ。私たちは熱心に伝道しました。あなたのお
名前を使って悪霊を追い出し、すばらしい奇跡を何度も行ったではありませんか。』と食
い下がるでしょう。けれども主人は、けんもほろろに答えるのです。『お前たちなど知ら
ないと言うのが、聞こえないのか。おまえたちのような者は、ここに入れないのだ。とっ
とと行ってしまいなさい。』(リビングバイブル、ルカ13:26;マタイ7:22)……」あまり
にも悲しすぎる結末です。なぜ、そうなってしまったのでしょうか。それは、「……あな
たがなおざりにした霊の交わりこそ、婚宴の席の楽しげな群れの中に、あなたを加わらせ
るところの唯一のもの……」*だったのです。「……今、キリストとかけ離れた生活をし
ていながら、天ではキリストとの交わりにふさわしいものとなることはできない……」の
です。
 開催まで80日間を切った全日本18マラナ・タのためばかりか、私たち1人ひとりが、こ
の終末時代のために、どのように日々を過ごすのかについての、とても刺激的なエレン・G・
ホワイト夫人の訴えです。東日本教区内に、さらなる「祈りの文化」を広げたいと願いま
す。毎日、毎日、聖霊を求める習慣を上より頂戴したいと希望します。油の(聖霊)準備
は整っているでしょうか。「天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことが
あろうか(ルカ11:13)。」とお約束してくださるのは、イェス・キリスト様ご自身です。
求めましょう。聖霊を。「しきりに願い(同8節)」ましょう。聖霊を。「探し」ましょ
う。聖霊を。
 各教会に、全牧師と信徒の上に、聖霊が滝のように降りますように、切にお祈りいたし
ます。
*「キリストの実物教訓」29章”花婿を迎える準備”より引用

東日本教区 小原望

東日本教区通信 第8号

 主にある兄弟姉妹のみなさま、
宣教最前線で、教会をお支えくださり誠にありがとうございます。多くの教会が「Vision 2020」と、「全日本18マラナ・タ」に向けて、多大な犠牲を捧げ、失われた魂のために取り組みをし、組織的に祈りを捧げてくださっています。心より重ねて御礼申し上げます。
 さて、12月の教区年次理事会では、「教勢報告」を閲覧した際に、東教区は、「全日本15」の頃の勢いに戻りつつあることがわかりました。ところが、今年度第3期までの教会員成長数は、日本全体では、ついにマイナスになっていました。バプテスマ数よりも、亡くなった教会員の数が大幅に上回っていたからです。「真心から神の働きに献身する多くの人が、従来に見ないほど妨害をうけ、試練や困難に襲われて驚き、失望……(*)」してしまうかもしれません。
 しかし、失望する必要はないのだ、と預言の霊は語ります。「昔のイスラエル人のように、『神が導いておられるなら、どうしてこんなことがわたしたちに起るのだろう』と尋ねる。 神が導いておられるからこそ、こうしたことが彼らの上に起るのである。……わたしたちが試練に耐えるように召されている事実は、主イエスがわたしたちの中に発達させようとお望みになっている、尊いものがあることを認められていることを示している。もし、わたしたちの中に神のみ名の誉となるものが1つもないとわかれば、わたしたちをりっぱなものにする時間を費やされないであろう。神は、無価値な石を神の炉の中に投げ入れられることはない。(*)」
 アドベンチストは、暗やみを消すほどの光、大きな希望としてイェスの再臨があることに、目を向けたいと思います。「どんなに弱く欠陥だらけのように見えても、神が特別な意味で最高の関心を払われる対象である……」教会は、「……神の恵みの舞台であ(**)」ることに感謝し、イェスの御名を賛美したいと思います。
 全日本18に向けて、東日本教区は、「宣教の文化」「祈りの文化」「み言葉の文化」とがブレンドされた教会の姿へとさらに成熟することを期待致します。それは、すべての教会が昨年よりも一歩、イェスの似姿に近づく喜びのあるアドベンチストになっていることを願うものです。2018年、後の雨がより激しく降っている教会になっていることを、主に叫びたいと思います。
(* ミニストリー・オブ・ヒーリング;**患難から栄光へ)

2017年12月 東日本教区 小原望

東日本教区通信2017年9月

 敬愛する牧師の先生方、ならびに信徒のみなさま
困難な伝道の国で、献身的な宣教のお働き、教会を支えるご奉仕にこころより感謝申し上げます。

 さて、9月の定例教区理事会が開かれました。討議の中で、「教勢報告」を拝見致しました。それによりますと、2017年上半期の救霊数は、全日本では、過去10年間中、最低の43名でした。「教会出席者年齢別のデータ」も閲覧しました。少子高齢化の傾向は、礼拝出席者にも当てはまりそうな様子であることが見られます。さらに、9月の教団理事会では、書店で見かける著書『未来の年表:人口減少日本でこれから起きること』から、日本国の将来予想についての話題がございました。例えば、2024年には全国民の3人に1人が65歳以上、2033年には3戸に1戸が空き家、2040年には自治体の半数が消滅、ある他のデータでは2040年には日本から宗教団体が4割消滅など、先行き不安を煽るような内容がその著書には記されています。
 しかし、わたしたちには、大きな希望があります。栄光の雲の中に、イェス様のみ顔を仰ぎ見る日を心から夢見ています。イェス様が再びこの地上に来られる日まで、「神はわたしたちの助けなどなくても罪人を救う目的を成し遂げることができ……」るでしょう。ところが、主は、わたしたちに、「…キリストのような品性を啓発するために、……(救霊)事業を分担し……」てくださいました。なぜなら、「…救われる魂を見る喜びを神と一緒に味わうために、神の救霊の事業に参加…」させてくださるためです。(EGW,宣教8P)
 ある教会では、「一日1時間祈る執り成しの人を10人与えてください」とお祈りしています、と牧師がお話しました。応答があり、10人が真剣に祈り始めました。気がつくと、それまで求道者がほとんど0人だったのに、2人、3人と安息日に教会を訪ねてくださる方が与えられています。別の地域の教会では、講演会を準備するために、ロン・クルゼー先生がフィールド・スクールで教えてくださった通り、「40日間の執り成しの祈り」を教会全体で取り組み始めました。すると、それまでほとんど聖書研究者を探し出せない状態だった教会に、4人の方が聖書研究を希望されたと言います。信徒の方も聖書研究を施しています。
 
 「あなたたちは多くの祈りを持って魂のために働かなければならない。祈りだけが人々の心に直接触れる唯一の方法だからである。これはあなたたちの事業ではなく、あなたたちの隣におられ、心を動かしてくださるキリストの事業である」(EGW,伝道341)と、預言の霊は語ります。わたしたちの住む街や教会所在地には、悔い改めに導かれる魂がまだまだ大勢いて、その人々に「聖霊の感化」があるように、と祈り、あの求道者、この家族、その友人のために、お一人お一人の名前を挙げて祈れば、聖霊が働かないはずがないと確信いたします。
 現実は厳しく、大きな挑戦が前に迫っているように見えます。しかし、「超自然的な力を放棄するので、超自然的な働きに失敗……」(EGW,信仰と行い16頁)することがないようにしたいと願います。全日本18マラナ・タばかりか、御再臨の日まで続くわたしの宣教生活が、祈りを通して、聖霊のお働きを頻繁に目撃する生活になっていきますように、と心からお祈りいたします。
 みなさまの上には、豊かなキリストの祝福がございますように。

東日本教区 小原望

あるアドベンチストの教会成長(研究から)

その2 ”キリストに救われた者の関わり”
 「伝道の文化」が教会内に築かれ、さらに失われた魂へ対するキリストの情熱が教会に燃え上がると、どんな方法を用いても、伝道は成功を収めることができるよう です。成長する教会には、私たちの研究によれば、いくつかの傾向があることがわかりました。彼らは、それぞれ違った伝道方法を用いていたにもかかわらず、それぞれ全てに効果が現れている事実がありました。従って、それは方法論ではないようです。教会成長する教会に改革され、救霊に対する情熱が燃やされる教会には、 発展が伴うといえます。


 さらに、最も成長している教会のうち、いくつかの教会のある特徴を発見しました。一つ目は、信徒が、失われた魂への働きに関わっていました。二つ目は、多くの場合、収穫の伝道講演会を行っていました。ただ、 これはプログラムとして講演会を企画すれば必ず成功するわけではないようです。伝道の文化の中に、収穫の講演会を組み込んでいることが重要でした。言い換えると、成功する多くの教会では、信徒がプログラムを創造的に工夫していました。失われた魂との関係を築いている教会は、信徒が伝道に深く関わっていました。実際、 救霊の働きに、成長する教会では、80%の信徒が、救霊のため、何らかの働きに携わっていました。 伝道の文化は、信徒に、自分の信仰を誰かに伝える気持ちを起こさせ、実際に行動に出させます。つまり、人を強制的に伝道の働きに関わらせませんが、自分の目の前にいる失われた魂の救いに対する情熱が聖霊を通して起こるとき、誰でも救霊の奉仕に関わりたくなるようだ、と研究からわかりました。さらに、彼らは、 救霊のために、もっと訓練を受けたいと考えるでしょう。

“失われた魂との関係を築いている教会は、 信徒が伝道に深く関わっていました。”

 牧師や伝道者が、できるだけ多くの参加者を増やそうと促しても、なかなか思い通りに行かないことがあります。その研究では、「伝道の文化」を築くことなしに、先に進もうとしているのが原因ではないか、と考えました。もし、教会の中にある固定化された考え方が変えられ、一旦「伝道の文化」が、教会の文化になれば、おそらく、多くの人が実際に伝道に関わりはじめるでしょう。「伝道の文化」のサイクルを作り出すのは 牧師だけの役目、理事会の責任、と考え、たった一人やごく一部の人で取り組もうとすれば、きっと成功は しません。全ての人の関わりが(全員参加伝道:TMI)必要です。祈ることは誰にでもできます。「みんなで伝道しよう!」と言う雰囲気が、聖霊を求めることによって広がることを願っています。
(文責:小原望):参考文献:Russell Burrill, How to Grow An Adventist Church: Fulfilling the Mission of Jesus (2009)

ホワイト夫人の言葉
「普通の人が、働き人としての地位を占めねばならない。救い主が人類 の悲しみを共に味わわれたように、彼らも同じ人間の悲しみを共に味わう時、キリストが共に働いてくださることを信仰によって見るのである。」 (福音宣伝者、38頁)
「キリストに救われたものは、みな、キリストのみ名のもとに、失われた人々のために働くように召されている。」 (キリストの実物教訓、171頁)

2017年5月

「失われた魂への情熱」

東日本教区 小原 望
「キリストとその弟子たちによって、奇跡が行われなかったであろうか。その同じ哀れみ深い救い主が、今日も生きておられて、ご在世のころと同様に信仰の祈りに喜んで耳を傾けてくださるのである。われわれがこのようにして求めなければ与えられないものが、信仰の祈りにこたえて、われわれにさずけられることが神のご計画の一部である。
(各時代の大争闘269頁)

教区の年次理事会が開かれました。2016年を振り返りますと、年初めに総会で選任され、矢のように時間が過ぎ、あっという間に、年末に入ってしまったという印象です。1年を通して、東日本教区の牧師・文書伝道者・教育者・医療の福音宣伝者・福祉の伝道者・食品事業のアドベンチストのお働きに、そして教会員お一人お一人のお支えに、心から御礼申し上げます。

11月末の教団年次理事会において採択されました「全日本18-マラナ・タ」計画と「ビジョン2020」の幻について、東日本教区理事会では、積極的に推進していくことが承認されました。すでに話し合われた教会もあるかと思います。これは、1年をかけてよく準備をし、求道者を探し、祈りによって多くの魂の収穫を経験する10日間の連続講演会(聖書講座等)を、全日本で100箇所以上同時多発的に開催するという、前代未聞の大きな挑戦です。テッド&ナンシー・ウィルソン世界総会総理ご夫妻も参加してくださいます。世界教会アドベンチストのリーダーたちが、日本を執り成して、祈り続けてきてくださいましたが、その祈りに、主が、奇跡と不思議を通して、本当におこたえくださっています。
10日間の連続講演会と聞けば、「そんなことは無理ではないか?」「教会の現状を考えると恐れてしまう!」「ここは日本なのだ!」との反応もあるでしょう。しかし、主は、すでに準備を整え、待っておられます。主がご計画を成し遂げるのを、全天が、そして、世界中のアドベンチストたちが、見守っています。キリストは、この国、日本の1億近い魂が、失われたままにはしておけないのです。永遠に、日本人の魂が失われようとしているのを、主は、黙って見ていられないのです。イェス様のその涙、イェス様の情熱に誰が答えるのでしょうか?「私」ではないでしょうか?「あなた」ではないでしょうか?「人にはできないが、神にはなんでもできないことはない(マタイ19:26)」のお約束を思い出しましょう。しかも、それは、失われた魂が、イェス様の友となり、天の市民権を得るための、神のみわざによるものなのですから。
今も生きておられる救い主のなさる救霊プロジェクトを、東日本教区の「全員参加」の祈りでご支援頂きたいと伏してお願いいたします。あなたにしか執り成すことのできない失われた魂は、どなたですか?今すぐ、執り成しを始めましょう。みなさまの上に、祝福が満たされますようお祈りいたします。

あるアドベンチスト教会の成長方法

副題:“イェス様の宣教を果たすこと”
その①「霊的飢え渇きへのチャレンジ」

近年の北アメリカでは、人口の80%が、教会にはもう通っていないとされています。さらに、あるデータによれば、毎週教会に通っているクリスチャンでさえ、75%は、聖書的なクリスチャンとは言えない、とされています。日本は人口1%以下のクリスチャンで、活動しているのはその半数以下とされています。世界を見渡せば、一部の地域では一度に何万人ものバプテスマを見られる状況ですが、今日、欧米、先進国のアドベンチストでも救霊には非常に苦労しています。どうしてでしょうか?

世俗化の欧米では

実のところ、世俗化が進む欧米では、「ポスト世俗化(Post-secularism)」に突入しているという視点もあります。ポスト世俗化とは、既存の組織化された宗教生活をしなくても、宗教心は強いとするものです。言い換えると、「霊的」なのに宗教の伝統にはこだわらない人です。矛盾にも見えます。ですから、多種多様なタイプのクリスチャンがいて、「何でもあり」的な時代とも言えそうです。

霊的飢餓の日本人

一方、無宗教国と理解されている日本も、今までなかったほどに、霊的な飢え渇きを覚えているようです。例えば東日本大震災直後、メージャーな各社雑誌が宗教や霊性などについての特集を組み、僧侶たちが被災地に向かってお経を唱える姿に、人々は癒されたり等、霊的変化を感じます。近年、多くは「真理」など胡散臭いと考えているのに、「本物」の神体験や、「実際」の霊的経験には強く反応しています。これはキリスト教だけはないようで、一部の檀家も崩壊していることから、伝統にこだわらない体験主義の流行りにも見えます。その対極には、経験を切り離した(極端なアドベンチズムも含む)真理、形式、伝統のみを追い求めるものがあります。しかし、両者は正しくないでしょう。おそらくアドベンチストは、もう一度、自分自信を吟味し、真理こそ本物の経験になっていくような信仰でありたいものです。聖書的な生き方には、真理と経験の両方が上手くブレンドされています。

今どきの人へ

霊的に飢え渇きながらも、伝統や型としての宗教にこだわらない今どきの人々に対して、セブンスデー・アドベンチストは、どのように彼らと絆を結べるのか?どうやって彼らの信頼を築き、どう永遠の福音を届けられるのか?祈りながら探ってまいりましょう。(文責:小原望)

参考文献:Russell Burrill, How to Grow An Adventist Church: Fulfilling the
Mission of Jesus (2009)、島田祐巳著『宗教消滅』(2016)