セブンスデー・アドベンチスト教会

「失われた魂への情熱」

東日本教区 小原 望
「キリストとその弟子たちによって、奇跡が行われなかったであろうか。その同じ哀れみ深い救い主が、今日も生きておられて、ご在世のころと同様に信仰の祈りに喜んで耳を傾けてくださるのである。われわれがこのようにして求めなければ与えられないものが、信仰の祈りにこたえて、われわれにさずけられることが神のご計画の一部である。
(各時代の大争闘269頁)

教区の年次理事会が開かれました。2016年を振り返りますと、年初めに総会で選任され、矢のように時間が過ぎ、あっという間に、年末に入ってしまったという印象です。1年を通して、東日本教区の牧師・文書伝道者・教育者・医療の福音宣伝者・福祉の伝道者・食品事業のアドベンチストのお働きに、そして教会員お一人お一人のお支えに、心から御礼申し上げます。

11月末の教団年次理事会において採択されました「全日本18-マラナ・タ」計画と「ビジョン2020」の幻について、東日本教区理事会では、積極的に推進していくことが承認されました。すでに話し合われた教会もあるかと思います。これは、1年をかけてよく準備をし、求道者を探し、祈りによって多くの魂の収穫を経験する10日間の連続講演会(聖書講座等)を、全日本で100箇所以上同時多発的に開催するという、前代未聞の大きな挑戦です。テッド&ナンシー・ウィルソン世界総会総理ご夫妻も参加してくださいます。世界教会アドベンチストのリーダーたちが、日本を執り成して、祈り続けてきてくださいましたが、その祈りに、主が、奇跡と不思議を通して、本当におこたえくださっています。
10日間の連続講演会と聞けば、「そんなことは無理ではないか?」「教会の現状を考えると恐れてしまう!」「ここは日本なのだ!」との反応もあるでしょう。しかし、主は、すでに準備を整え、待っておられます。主がご計画を成し遂げるのを、全天が、そして、世界中のアドベンチストたちが、見守っています。キリストは、この国、日本の1億近い魂が、失われたままにはしておけないのです。永遠に、日本人の魂が失われようとしているのを、主は、黙って見ていられないのです。イェス様のその涙、イェス様の情熱に誰が答えるのでしょうか?「私」ではないでしょうか?「あなた」ではないでしょうか?「人にはできないが、神にはなんでもできないことはない(マタイ19:26)」のお約束を思い出しましょう。しかも、それは、失われた魂が、イェス様の友となり、天の市民権を得るための、神のみわざによるものなのですから。
今も生きておられる救い主のなさる救霊プロジェクトを、東日本教区の「全員参加」の祈りでご支援頂きたいと伏してお願いいたします。あなたにしか執り成すことのできない失われた魂は、どなたですか?今すぐ、執り成しを始めましょう。みなさまの上に、祝福が満たされますようお祈りいたします。

あるアドベンチスト教会の成長方法

副題:“イェス様の宣教を果たすこと”
その①「霊的飢え渇きへのチャレンジ」

近年の北アメリカでは、人口の80%が、教会にはもう通っていないとされています。さらに、あるデータによれば、毎週教会に通っているクリスチャンでさえ、75%は、聖書的なクリスチャンとは言えない、とされています。日本は人口1%以下のクリスチャンで、活動しているのはその半数以下とされています。世界を見渡せば、一部の地域では一度に何万人ものバプテスマを見られる状況ですが、今日、欧米、先進国のアドベンチストでも救霊には非常に苦労しています。どうしてでしょうか?

世俗化の欧米では

実のところ、世俗化が進む欧米では、「ポスト世俗化(Post-secularism)」に突入しているという視点もあります。ポスト世俗化とは、既存の組織化された宗教生活をしなくても、宗教心は強いとするものです。言い換えると、「霊的」なのに宗教の伝統にはこだわらない人です。矛盾にも見えます。ですから、多種多様なタイプのクリスチャンがいて、「何でもあり」的な時代とも言えそうです。

霊的飢餓の日本人

一方、無宗教国と理解されている日本も、今までなかったほどに、霊的な飢え渇きを覚えているようです。例えば東日本大震災直後、メージャーな各社雑誌が宗教や霊性などについての特集を組み、僧侶たちが被災地に向かってお経を唱える姿に、人々は癒されたり等、霊的変化を感じます。近年、多くは「真理」など胡散臭いと考えているのに、「本物」の神体験や、「実際」の霊的経験には強く反応しています。これはキリスト教だけはないようで、一部の檀家も崩壊していることから、伝統にこだわらない体験主義の流行りにも見えます。その対極には、経験を切り離した(極端なアドベンチズムも含む)真理、形式、伝統のみを追い求めるものがあります。しかし、両者は正しくないでしょう。おそらくアドベンチストは、もう一度、自分自信を吟味し、真理こそ本物の経験になっていくような信仰でありたいものです。聖書的な生き方には、真理と経験の両方が上手くブレンドされています。

今どきの人へ

霊的に飢え渇きながらも、伝統や型としての宗教にこだわらない今どきの人々に対して、セブンスデー・アドベンチストは、どのように彼らと絆を結べるのか?どうやって彼らの信頼を築き、どう永遠の福音を届けられるのか?祈りながら探ってまいりましょう。(文責:小原望)

参考文献:Russell Burrill, How to Grow An Adventist Church: Fulfilling the
Mission of Jesus (2009)、島田祐巳著『宗教消滅』(2016)