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第12課 揺り動かされることのない御国を受ける 平賀和弘
1.安息日午後
今週は、ヘブライ人への手紙の12章を学びます。12章には、この手紙のまとめが書かれてあります。
神様は、ヘブライ人への手紙を通して、わたしたちに、何を伝えたいと願っておられるのでしょうか。
それは、イエス様が救い主であることです。
神様は、わたしたちが救い主であるイエス様を信じて、救われて欲しいと願っておられます。
2.日曜日:シオンの山に近づき
シオンの山とは、どんな山でしょうか。ユダヤの人たちは、シオンの山と聞けば、まず、「エルサレムの神殿」や「神殿のあるエルサレムの町全体」をイメージしました。また、シオンの山には、地上の神殿やエルサレムの町を意味するだけでなく、目に見えない「天の聖所」や「天のエルサレム(神の御国)」という意味がありました。
さて、ユダヤの人たちは、エルサレムの神殿に行くことを、とても大切にしていました。神殿で動物をささげ、罪のゆるしをえるためです。そのために、ユダヤの人たちは、もし、神殿に行かなければ、罪のゆるしをえることができずに、滅ぼされてしまうと考えていました。
では、わたしたちも、エルサレムの神殿に行って動物をささげなければならないのでしょうか。その必要はありません。なぜならば、イエス様が、十字架についてくださったからです。神殿でささげられた動物は、わたしたちのために死んでくださったイエス様をあらわしていました。イエス様のおかげで、わたしたちは罪をゆるされています。さらに、イエス様のおかげで、神の御国に入ることができます。
わたしたちクリスチャンは、罪のゆるしをえるためにエルサレムの神殿に行くことはしません。しかし、神の御国に入ることを目指しています。そこには、わたしたちを救ってくださったイエス様がおられるからです。イエス様にお会いすることを楽しみに、この世の旅路を歩んでまいりましょう。
3.月曜日:すべての人の審判者である神に近づく
聖書は、やがて神の裁きがあることを教えています。裁きの時、神の敵は滅ぼされ、神の民は守られます。なぜ、神の民は守られるのでしょうか。イエス様が、十字架についてくださったからです。わたしたちの行いが立派だからではありません。イエス様の行いが立派だから守られるのです。
多くの人が、「神の裁き」を恐ろしく感じるのかもしれません。しかし、神の裁きは、神様を信じる者たちにとっては福音です。裁きは、神の民を滅ぼすためのものではなく、守るためのものであるからです。また、裁きの場には、イエス様がおられるからです。イエス様は、「わたしがこの人のために十字架についた」とわたしたちの味方になってくださいます。これほど確かで、力強い助けはありません。
4.火曜日:天と地を揺り動かす
ヘブライ人への手紙には、「わたしはもう一度、地だけではなく天をも揺り動かそう」(ヘブライ12:26)と書かれています。これは、天と地が揺り動かされて地震が起こりますという予告ではありません。天と地が揺れ動くとは、神の裁きによって、神様に敵対する悪の勢力が滅びることを意味しています。地上では、神の民を迫害する神の敵が滅びます。また、天上では、地上の神の敵を背後で支配しているサタンとサタンの天使たちが滅びます。神様は、悪の勢力を滅ぼされるのです。
5.水曜日:揺り動かされることのない御国
天と地が揺り動くとは、神の裁きによって、神様に敵対する悪の勢力が滅びることを意味しています。しかし、神の裁きによって、揺り動かされないもの、滅ぼされないものがあります。神様を信頼している人です。なぜかといえば、永遠に揺り動くことのない神様が、守ってくださるからです。
また、天と地が揺り動く時、悪の勢力が滅びるだけでなく、清めと創造の回復が起こります。神様を信じる人たちは、新しい体によみがえります。また、罪のない新しい天と地が創造されます。
6.木曜日:感謝しよう
わたしたちは、救われるために神様を礼拝するのではありません。イエス様がわたしたちを救ってくださったから、感謝して、神様を礼拝します。パウロは、動物をささげるのではなく、賛美と告白、感謝と良い行いをささげて、神様を礼拝しようとわたしたちを招いています。
礼拝は、教会に行って、御言葉を聞いたり、讃美歌を歌ったりすることにとどまりません。イエス様の御名を宣べ伝えたり、兄弟姉妹を愛したり、困っている人たちを助けたりすることも、神様に喜ばれる礼拝です。
7.金曜日:さらなる研究
あなたは、神の裁きを、恐ろしいと思いますか。それとも、福音だと思いますか。
また、今日、イエス様に感謝して、あなたの近くにいる人にどんなことができるでしょうか。
何が神様に喜ばれることなのかを神様に教えていただき、実際にやってみましょう。