安息日学校部

第13課 青年用 高橋徹

2022年第4期「永遠の命」

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第13課   裁きの過程  高橋徹

 

  • 今週のポイントと用語解説

【大争闘】神とサタンとの間の論争

天国とは「愛と信頼関係の下、神と人が共にいる」ことです(黙示録21:3,4)。この天国の状態の破壊を目論んだのがサタンであり(創世記3章)、そこで巻き起こったのが大争闘です。

 

【再臨前審判/調査審判】神の裁きの正当性を、天使たちが理解する(調査する)とき。

大争闘の性質上、力による解決はできません。サタンの性質が明らかになり、神の品性すなわち神の愛と正義が示されることによって、解決されるのです。

この過程において、ご自分の判断を被造物が理解する段階を神は踏まれます。

「神ご自身はご自分の情報のためには公の調査審判など必要ありません。神は聖なる審判官としてすべてをご存知であり(詩篇139)、天使や贖われた者たちの助けを得なくても救われる者と滅びる者との運命の決定はおできになるのです。従って、もし私たちがダニエル7章の出来事を『調査審判』と呼ぶならば、それは神がすでにご存知のことを被造物が調査することを許すという意味です。神の立場から見れば『立証する審判』であって、各ケースの事実が明示されるのです」(ロイ・ゲイン『審判は福音』22頁)

 

【千年期】神の裁きの正当性を、人間が理解する(調査する)とき。

天使たちに神の裁きの正当性が明らかにされるように、人間に対しても、神はその説明責任を果

たされます。

「千年期のさばきは、だれが救われ、だれが滅びるかを決めるのではありません。・・・さばき

は、悪人たちがなぜ滅びたのかということについて義人がいだく疑問に答える目的です。神は彼

らに、ご自身のあわれみと正義の働きをお示しになるのです。あなたが天に・・・愛する人びと

の一人がいないことを知った場合を想像してみて下さい。そのような場合、あなたは神の正義に

疑問を抱くでしょう。そしてそのような疑いことが、まさに罪の根底に横たわっているのです。

そのような疑いを・・・永遠に葬るために・・・既になされた決定をふり返らせ、これらの疑問

に対する答を提供されるのです」(『アドベンチストの信仰』649頁)

 

【第二の死】神の裁きの正当性を被造物が理解(調査)した後に行われる、執行審判。

神の愛と正義が明確に示され、神の裁きを被造物が理解した後、その裁きが執行されます。この裁きでさえも神の愛の行いです。それは滅びるものにとって、「神と共にいる」ことこそが、苦しみであるゆえに、天国に入るよりも滅びを選んでいくからです。こうして大争闘は終わります。

「大争闘のいっさいの事実が明らかになると、全宇宙は、忠誠な者も反逆者も、異口同音に、『万民の王よ、あなたの道は正しく、かつ真実であります』と言明する」(『各時代の大争闘

下巻』 457頁)

 

  • ディスカッションのためのテーマ
  • 「神と共にいる」ことが楽しくない人たちに、どのように福音を届ければよいのでしょうか?
  • 調査審判(再臨前審判)と千年期は、わたしたちにとって何が福音なのでしょうか?