安息日学校部

第13課 青年用:松下晃大

2021年第4期「申命記に見る現代の心理」

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第13課 モーセの復活 松下晃大

 

  • 今週のポイント
  1. 申命記についての最後の学びです。申命記はモーセがイスラエルの民に語った言葉をまとめたものです。神様はモーセを通して愛を示し、愛をお語りになりました。申命記最後の学びは、モーセの罪・死・復活から学びます。
  2. モーセは、奴隷であったイスラエル人を率いてエジプトを脱出し、約束の地カナンへ導いた信仰の指導者です。しかし、荒野での40年間の旅の途中、一つの事件が起こりモーセは罪を犯してしまいます。
  3. 約束の地カナンの近くに来たある時、突然飲み水がなくなってしまいます。群衆はモーセに文句を言ってせまります。これまでの多くの困難を救ってくださったように、神様に頼れば解決したかもしれません。しかし、モーセはここで神様を忘れ、自分が民を助けることができるかのような発言をしてしまいます。神様に栄光を帰さず、神様への不信仰を示したのです。その結果、モーセが約束の地に入ることは許されませんでした。(民数記20:1〜13)
  4. 申命記34章にはモーセの死に関する記録が記されています。モーセは約束の地に入ることはできませんでしたが、神様はイスラエルの民に約束の地をお与えになりました。モーセには超自然的な啓示によって約束の地の様子を示されました。神様はモーセに、神様が契約の約束に忠実であることを示されたのです。
  5. ユダ9には、イエス様がモーセの遺体のことで悪魔と言い争ったという驚くべき場面が描かれています。イエス様がモーセの復活を主張したために論争が起こったものだと考えられます。イエス様は、イエス様ご自身の十字架の犠牲のゆえに、罪人モーセの復活を主張されたのです。
  6. モーセは死から復活した最初の人です。モーセは約束の地には入れませんでしたが、遥かに良い住まいである天のエルサレムへ入りました。モーセが罪を犯してよみがえった最初の人間であったのと同じように、イエス様の復活により、わたしたちの復活は確かなものとなったのです。(1コリント15:13〜22)
  7. 私たちは、人生につまずいてもなお、モーセの歩みの中に信仰による救いと信仰の模範を見いだすことができます。モーセは申命記を通して、神の民に忠実を求め、神様の恵みに応えるようにと呼びかけています。そして、終末時代に生きる私たちにも、その同じ恵みが与えられ、同じ忠実さが求められています。

 

  • ディスカッションのためのテーマ
    1. 日常生活の中で、神様ではなく自分自身に頼ってしまうことはありますか?どのような時にそうなりますか?どうすれば神様に頼ることができるでしょうか。
    2. 復活の約束について話し合ってみましょう。復活の約束はなぜ私たちの希望の中心なのでしょうか。
    3. 今期の申命記の学びを振り返って、学んだことをシェアしましょう。

 

  • 補足・コメント

3ヶ月に及ぶ申命記の学びお疲れ様でした。申命記は普段あまり開かない書簡ではないかなと思いますが、良い学びができましたね。神様はモーセを通し、神様に従うことの大切さを教えています。神様に従う歩みは、神様と隣人を愛する生き方でもあります。神様の大きな愛に感謝しつつ、天国を目指して愛の歩みを進めましょう。