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第13課 新しい契約の人生 平本 光
1.安息日午後:今週のテーマ
今期は契約について学びましたが、それは神が人間を罪から救うための方法であり、苦しめるために契約は与えられていないということです。新しい契約とは神が人間を救われるということです。
この契約のための順番は、今までになかった新しいものではなく、変わることなく同じものです。
(1)神がまず人を救われる。 (2)それから守るべき律法を神はお与えになる。
これはイエス・キリストの人々とのかかわりについても同じです。イエスは罪や病で苦しんでいる人に近づいていって、まず救われました。そして次に「私に従ってきなさい」と言われたのです。この順番はいつも同じなのです。あくまでも聖書の契約とは神が人を救いたいという思いであり、創始者は神です。安息日学校聖書ガイドの副読本p16には、「救いは主から来るという事実が、今一度明らかにされています。人の幸福のために、神が率先して救済の方法を示しています」とあります。契約とは、人を救いたいという神の思いが具体的に表現されているということです。人間はそれを受けるに値しない者ですが、神はその慈愛により、人間に手を差し伸べ続けています。この契約の中で最後には新しい天と新しい地で永遠に神と共に生きる約束があります。しかし、契約を受け入れる人に神は「今」の生活の中で楽しむことができることを教えています。
2.日曜日:喜び
イエスの弟子であったヨハネの書いたヨハネの第一の手紙1章4節を通して、神を信じて従う人に神が与えられる特権として「喜び」に満たされて生きていけることを教えています。ヨハネがイエスと一緒に生活して経験したことによって喜んで生きていくことができたように、今を生きる私たちもヨハネと同じようにイエスを通して、安心して生きていける喜びに満ちた関係に入れます。
3.月曜日:罪意識からの解放
イエス・キリストとイエスの十字架で流された血、契約の血によって「従って、今や、キリスト・イエスに結ばれている者は、罪に定められることはありません」(ローマ8:1)とあるように、私たちを罪に定める者はいません。私たちを罪に定めようとサタンが攻めてきても、イエスがされたように私たちも聖書のみ言葉で戦うことができるからです。聖書全体が救済を証言し、また救済とは何かということについて明らかにしています。この救済は、イエス・キリストのみ業に根拠を置く救いであり、イエス・キリストによって完成される救いです。
4.火曜日:新しい契約と新しい心
新しい契約は、目で見て確認する石や紙に書き出されたものではなく、主なる神が私たちの心に記されるものです。副読本113頁では「キリストを信じる者の心の中に、キリストの命と臨在(神がそこに存在すること)となって生じるもの」とあります。ここで言っている「心」とは私たちがどのように考えて生きるのか何を目的としているかを表すものです。イエスが人の心に住まれる方法が信仰です。(エフェ3:17-19)イエスが心に住んでくださることによって私たちは、新しい思い、新しいのぞみ、新しい目標を持つ新しい人になれます。キリストを信じる生き方が大切です。
5.水曜日:新しい契約と永遠の命
キリストを信じる者はキリストの導きにあずかり、キリストが心の中に生きて働いている人は「永遠に生きる」ものになっています。自分の全ての面をキリストに明け渡していたら今すでに永遠の命に生きているのです。そして、将来の再臨という観点で体の復活があります。今の与えられている救いは、今、信じている人のものです。人はみんな死を経験します。しかし、イエスを信じる者には、この死は一時的な眠りで、命の復活によって目覚めるまでのものです。永遠の命を受け入れることで今の人生を豊かにできるのです。
6.木曜日:新しい契約と宣教
新しい契約にクリスチャンが向き合うべき問題は宣教です。永遠の命を持つことができるようにイエスが十字架にかかり、全ての人の罪のために死によって罪をゆるされ、復活を通して信じる者が永遠の命をもって復活することを示されたことを知っているものとして、知らなくて失望の中で生きている人に伝えていくことが大切です。
7.金曜日:さらなる研究
そして、彼がすべての人のために死んだのは、生きている者がもはや自分のためにではなく、自分のために死んでよみがえったかたのために、生きるためである。(Ⅱコリント5:15)という主なる神の約束は、キリストがいつもいっしょにいてくださるという契約です。私たちの心に住まう、生きて働くイエス・キリストがいつもそば近くにいてくださるという約束を覚え続けるとき、現在を変える確かな証拠を与える大切な言葉です。