文書伝道部

文書伝道部ニュース12月号

2018年 「神をおそれ、神に栄光を帰せよ。神のさばきの時がきたからである。天と地と海と水の源とを造られたかたを、伏し拝め」(ヨハネの黙示録14:7)

<心ない者の批判>
不注意な傍観者はあなたの働きを尊重せず、その重要性を悟らないかもしれない。彼らはそれを利益のない、人から喜ばれない、自己犠牲の働きだと思うかもしれない。しかしイエスのしもべは十字架から輝く光に照らしてそれを見る。彼は自分の犠牲が祝福された主の犠牲に比べてささやかなものであることを知り、喜んで主のみ足の跡に従う。そして彼は働きの成功によって、真の喜びを味わい、忍耐強い骨折りの生涯に対して豊かな報酬を受ける。
教会へのあかし・第6巻・340ページ(1900年)『文書伝道』(P14)

 最近、レンタカーを借りて乗る機会がたまにあります。新しい車にはいろいろな機能が装備されており、どのくらいの燃費で運転できたのかが分かるものがあります。自分の運転がどのくらい環境に優しいのか、あるいはどのくらい安全なものなのかが一目瞭然です。このような機能がついていない自分の車を運転するときにはあまり意識しないのですが、数字で結果を見せられると次はもっと低燃費走行をしてみようと思ってしまうので不思議なものです。そして、急発進や急停止をしないように心がけると、成績が良くなりますので、また頑張ろうと思ってしまいます。

 この1年間も皆さんの忠実な働きによって、多くの文書が福音の種として蒔かれました。1年間を終えるにあたって、その活動がどのようなものであったのかということが数字にまとめられ、評価され、また次の課題を見出されようとしています。わたしたちの仕事が明るみに出されてしまいます。励みになる方もいれば、心苦しさを覚えてしまう方もいらっしゃることでしょう。

 わたしは、神からいただいた恵みによって、熟練した建築家のように土台を据えました。そして、他の人がその上に家を建てています。ただ、おのおの、どのように建てるかに注意すべきです。イエス・キリストという既に据えられている土台を無視して、

 だれもほかの土台を据えることはできません。この土台の上に、だれかが金、銀、宝石、木、草、わらで家を建てる場合、おのおのの仕事は明るみに出されます。かの日にそれは明らかにされるのです。なぜなら、かの日が火と共に現れ、その日はおのおのの仕事がどんなものであるかを吟味するからです。

(コリントの信徒の手紙一3:10-13)

 イエス・キリストという土台の上に家を建てるという伝道の働きは、やがてその仕事が明るみ出されます。伝道の働きの難しいところは、必ずしも数字でその働きを評価することができないということではないでしょうか。数字を良くするということではなく、出会った人に言葉によって、あるいはその仕草や態度によって、キリストを証しできたのかということは、数字に表すことは難しいものです。しかし、それができるように心がけたいものです。

 私たちは与えられた義務を忠実に果たし、常に私たちの初めであり、これを完成なさるイエスをながめて、誠実、熱心なクリスチャンであるべきである。私たちの報酬はうわべの成功ではなく、負わされた働きを果たす精神によるのである。文書伝道者、伝道師として、あなたは祈った通りの成功が与えられないかもしれないが、あなたの忠実な努力の結果は、自分ではとても知ることも計ることもできないほどだということを覚えなさい。

(エレン・G・ホワイト『文書伝道』114ページ)

青木泰樹
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