セブンスデー・アドベンチスト教会

教会のエネルギー

教会のエネルギー

収穫の秋がやってきました。今年も全国120数か所で魂の収穫の講演会が展開されようとしています。各教会、機関の献身に心から感謝いたしますと共に主の豊かな祝福を祈ります。

過去1年間、いろいろな種まき講演会、セミナー、伝道活動、奉仕活動、友だち作り等々、さまざまな方法で蒔かれた福音の種は聖霊によって育まれ、そしていよいよ永遠の命へと収穫される季節がやってきました。蒔かれなかった種を、育てられなかった苗を私たちは収穫することはできません。涙の祈りの中で種を蒔き、育つことを祈り続けた時に初めて喜びの収穫にあずかることができるのです。「涙と共に種を蒔く人は/喜びの歌と共に刈り入れる」(©︎日本聖書協会 詩編126編5節)。

教会は、救霊を使命として建てられた特別な機関です。特にこの終末の時代、この救霊使命は決しておろそかにされてはなりません。しかし、教会にとって救霊にふさわしい収穫の季節というのはあるのでしょうか。ヤコブの井戸でサマリアの女を救いへと導かれた時、キリストは次のように言われました。

「イエスは、『わたしにはあなたがたの知らない食べ物がある』と言われた。弟子たちは、『だれかが食べ物を持って来たのだろうか』と互いに言った。イエスは言われた。『わたしの食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。あなたがたは、「刈り入れまでまだ四か月もある」と言っているではないか。わたしは言っておく。目を上げて畑を見るがよい。色づいて刈り入れを待っている』」(©︎日本聖書協会 ヨハネによる福音書4章32~35節)。

教会にとって、収穫の季節とは常に「いま」です。いまが最善の季節なのです。いま福音を待っている人がいます。いまキリストを必要としている人がいます。いま救われるべき人がいるのです。時に教会は、教会自身の都合で救霊の働きに動かないことがあります。曰く、まだ教会の準備ができていない。働ける人がいない。教会の人間関係が良くない。そもそも救霊に献身するほどのエネルギーがまだ教会にないなど。

しかし、教会の主であるイエス・キリストは、彼のエネルギー源、彼の食べ物は救霊の働きそのものだと言われました。救霊こそがキリストをお遣わしになった神の御心であり、託された業を成し遂げることそのものでした。その救霊の働きを続ける限り、エネルギーは上から注がれ続けるのです。キリストの教会も同様です。教会の真の食べ物は、救霊使命の遂行です。その献身こそが教会の究極のエネルギー源です。

いま救霊への熱い祈りをもって、私たちは収穫の講演会に挑戦しようとしています。救霊への召命に応えて再び立ち上がろうとしています。この伝道困難な日本において決してあきらめることなく、聖霊の力を信じて前進しようとしています。神は各教会のこの献身を喜び、大いに祝福してくださると信じます。エネルギーが上から降り注がれ続けるでしょう。いまだかつて経験したことのない救霊の喜びへと、全日本19マラナ・タが導かれますように!

アドベンチスト・ライフ
2019年10月号
教団総理 島田真澄